概要
- 習近平氏は米中関係の 安定、共存、共通利益 を強調し、争えば双方が傷つくと述べた。
- 習近平氏は 貿易戦争 に勝者はおらず、両国の 経済・貿易関係 の本質は相互利益と ウィンウィンの協力 にあると述べた。
- 習近平氏は、双方の 経済・貿易交渉団 が全般的に均衡の取れた前向きな結果を導き出したとし、この 前向きな流れ を維持すべきだと強調した。
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「競争相手ではなく協力相手」 緊張にじむ首脳会談
「偉大な指導者」 トランプ氏は親近感演出
習氏「正しい共存の道を歩むべきだ」

中国の習近平国家主席は5月14日、北京の人民大会堂でドナルド・トランプ米大統領と会談し、「トゥキュディデスのわな」に言及した。台頭する新興大国と既存の覇権国の衝突を避け、米中は対立ではなく共存を目指すべきだとの考えを打ち出した。
習氏は冒頭発言で「中米関係の安定は世界にとって好材料だ」と語り、大国は正しい共存の道を歩むべきだと訴えた。
さらに「中国と米国が『トゥキュディデスのわな』を乗り越えられるか、大国関係の新たなパラダイムを切り開けるかは歴史的な問いだ」と述べた。「私とあなたが大国の指導者として共に書き進めるべき時代の答えでもある」と強調した。
「トゥキュディデスのわな」は、米ハーバード大ケネディスクールのグレアム・アリソン教授が提唱した理論だ。新興大国への恐れが戦争を招くとした古代ギリシャの歴史家トゥキュディデスの命題を現代的に読み替えた。
習氏は2015年のバラク・オバマ米大統領とのワシントンでの首脳会談や、2024年にペルーのリマで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)に合わせたジョー・バイデン米大統領との会談でも、この理論に触れている。今回も米国との共存の意思を示した。
習氏は「中米の共通利益は相違点より大きく、それぞれの成功は相手にとっても機会になると常に信じてきた」と語った。そのうえで「双方が力を合わせれば皆に利益があり、争えば皆が傷つく」と指摘した。
また「貿易戦争に勝者はいないことは繰り返し証明されてきた」と述べ、両国の経済・貿易関係の本質は相互利益とウィンウィンの協力にあると説明した。「意見の違いや摩擦がある時は、対等な協議だけが唯一の正しい選択だ」とも訴えた。
習氏は「5月13日に双方の経済・貿易交渉団が、全般的に均衡が取れた前向きな結果を導き出したのは、両国民と世界にとって良い知らせだ」と評価した。「苦労して得たこの前向きな流れを維持するため、双方は共に努力しなければならない」と呼びかけた。
さらに「競争相手ではなく協力相手となり、互いの成功を後押しし、共同繁栄を実現すべきだ」と強調した。新時代の大国間にふさわしい共存の道を進み、地球規模の課題に共に対応して世界に一段の安定をもたらすべきだとも語った。両国民の福祉と人類の運命を導く必要があるとの認識も示した。
2017年11月以来、9年ぶりに中国を訪れたトランプ大統領に対しては、「北京で会えて非常にうれしい」と歓迎した。「私たちの会談は今、世界の注目を集めている」とも述べた。
加えて「両国と世界の重要問題について意見を交わし、中米関係という巨大な船の進路を適切に導き、しっかりとかじを取っていくことを期待する」と語った。「今年を中米関係の過去を継承し、未来を開く歴史的かつ象徴的な年にしよう」と付け加えた。
習氏は米国建国250周年への祝意も伝えた。
一方、トランプ氏は習氏との個人的な関係を前面に出した。「偉大な指導者」と繰り返し呼び、習氏を持ち上げた。
トランプ氏は、両首脳が素晴らしい関係を土台に素晴らしい未来を築いていくと語り、米中関係はこれまでのどの時期よりも良くなるとの見通しを示した。歓迎行事への謝意も伝えた。
また、米企業は貿易と事業を待ち望んでいるとしたうえで、「完全に相互主義的なものになる」と話した。
外交筋は、トランプ氏の発言は習氏に比べて抑制的だったとみる。米中関係の方向性を左右する重要会談だけに、公開の場では慎重さをにじませた。
北京=キム・ウンジョン特派員 kej@hankyung.com

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