概要
- 米軍は、英国領ジブラルタルへのオハイオ級弾道ミサイル潜水艦の寄港を公表し、イランへの圧力メッセージを発した。
- この潜水艦が搭載するトライデントII D5ミサイルにより、イラン全域を射程に収める位置を確保したと伝えた。
- トランプ大統領はイランの修正停戦案を「受け入れられない」と位置づけ、軍事行動の再開と「プロジェクト・フリーダム」の再開を検討していると報じた。
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米軍は英国領ジブラルタルに自国の核推進潜水艦が到着したと発表した。ドナルド・トランプ米大統領が、イランが示した修正停戦案を「ごみ」と切り捨てた直後で、イランへの圧力をにじませる動きとして注目を集めている。
欧州とアフリカを管轄する米海軍第6艦隊は5月11日、オハイオ級弾道ミサイル潜水艦が5月10日にスペイン南部沖の英国領ジブラルタルに到着したと発表した。第6艦隊は「今回の寄港は、米国の能力と柔軟性、そして北大西洋条約機構(NATO)の同盟国に対する関与を示すものだ」と説明し、潜水艦の写真も公開した。
米軍は潜水艦名を明らかにしていない。海外メディアの報道を総合すると、14隻あるオハイオ級潜水艦のうち、USSアラスカ(SSBN-732)の公算が大きい。アラスカは戦略核ミサイルを搭載する潜水艦で、俗に「ブーマー(Boomer)」とも呼ばれる。全長は171メートル、水中排水量は約1万8750トンに達し、最大24発の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を搭載できる。
数カ月にわたって浮上せず、深海で作戦を遂行できる。騒音が極めて小さく、敵に探知されにくい潜水艦として知られる。
米国の核潜水艦の所在は、それ自体が国家機密に当たる。公表は戦略的抑止力を誇示する必要がある場合に限られる。第6艦隊が声明まで出して位置を明らかにしたのは、イランをけん制する狙いが大きいとみられる。
アラスカは、核弾頭を搭載できる「トライデントII D5」ミサイルを積む。このミサイルには、1発に複数の核弾頭を搭載できる多弾頭技術が採用されている。8個の核弾頭を積んだ場合の最大射程は約7600キロメートルで、最小積載時には約1万2000キロメートルまで延びる。
アラスカが展開したジブラルタルからイランまでの直線距離は約5000キロメートルだ。イラン全域が射程に入る。
トランプ大統領は5月10日、イランが送ってきた修正停戦案は受け入れられないとの立場を示した。米政府関係者によると、トランプ氏はイラン政権への圧力を強め、核開発計画を巡る譲歩を引き出すため、軍事行動の再開に傾いている。
具体策としては、前週に中断したホルムズ海峡での船舶護衛作戦「プロジェクト・フリーダム(Project Freedom)」を再開する案や、なお攻撃していないイラン国内の残る25%の目標に対する空爆を再開する案などが検討されている。
米メディアのアクシオスは、実際の軍事行動の時期は今週予定されるトランプ氏の中国訪問後となる可能性が高いと報じた。トランプ大統領は習近平国家主席と会談し、イラン問題を主要議題として扱う予定だという。
パク・スビン 韓経ドットコム記者 waterbean@hankyung.com

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