期間別予測トレンドレポート


eBayはゲームストップによる560億ドル規模の買収提案を拒否した。時価総額がeBayの4分の1程度にとどまるゲームストップの資金調達力に疑問があるうえ、eBayは経営正常化を進めて成長軌道に入りつつあり、自社より小さい企業の買収対象になる必要はないと判断したようだ。
5月12日、eBayのポール・プレスラー会長は「提案は信頼できるものでも魅力的なものでもないと結論づけた」と発表した。そのうえで、eBayの取締役会は現経営陣のもとで持続可能な成長を引き続き進められる好位置にあると強調した。
アナリストや投資家はこれまでも、時価総額がほぼ4倍に達する企業を、時価総額120億ドル規模のゲームストップが半分を現金、半分を株式で買収しようとする提案の実現性に疑問を呈してきた。

eBay株は5月12日の米株式市場のプレマーケットで、今月初めに提示された買収価格の1株125ドルを大きく下回る107ドル前後で取引された。ゲームストップ株は4%近く下落した。
ゲームストップのライアン・コーエン最高経営責任者(CEO)の姿勢を踏まえると、今回の拒否が敵対的買収の試みに発展する可能性もある。コーエン氏は、臨時株主総会の招集などを通じてeBay株主に直接提案する意向を示していた。
コーエン氏は、ゲームストップとeBayを統合すればコストを削減し、相乗効果を生み出して、はるかに大きな企業をつくれると主張してきた。
同氏は、ゲームストップが進めてきたコスト削減策にならい、米国内の600店舗を物理ネットワークとして活用すれば、eBayの収益性を高め、アマゾンにより強く対抗できると述べていた。
それでも今回の提案は、米個人投資家の間で注目を集めている。コーエン氏は2021年、メルビン・キャピタルのようなヘッジファンドに大きな打撃を与えたショートスクイーズ騒動の収拾に一役買って以降、個人投資家の英雄と受け止められてきた。
一方で、この提案は一部のゲームストップ投資家を不安にさせた。映画「ビッグ・ショート」で知られるマイケル・バリー氏は、提案がゲームストップに巨額の負債を負わせ、株主持ち分を希薄化させると警告し、提案後に自身のゲームストップ株を売却した。
eBayとゲームストップはともにトレーディングカードなどの収集品を扱うが、主力事業は異なる。eBayは在庫を持たず、オンラインで買い手と売り手を結び付けて手数料を受け取る。一方、ゲームストップは商品を卸で仕入れ、実店舗を通じて再販売する。
ウォール街は当初からコーエン氏の提案に驚きと疑念を示してきた。ゲームストップが自社の4倍規模の企業を買収するのは難しいと市場関係者はみていた。
これに先立ち、コーエン氏はCNBCのインタビューで、560億ドルにのぼる買収資金をどう調達するのか詳しく説明しなかった。黒い革ジャケットにTシャツ姿で登場した同氏は、矢継ぎ早の質問に対し、対価は現金と株式で支払うと答えるにとどまった。その簡潔な受け答えの後、スタジオが気まずい沈黙に包まれる場面もあった。
コーエン氏はeBay取締役会への書簡で、統合会社のCEOを務め、給与や現金ボーナス、退職金を受け取らない意向も示した。
40歳の億万長者である同氏は、オンラインのペットフード販売会社チューイ(Chewy)を共同創業して売却した後、時価総額2億5000万ドルだったゲームストップに大胆に投資し、名声と資産を築いた。
キム・ジョンア 客員記者 kja@hankyung.com

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