チェーンリンク、SWIFTとの接続推進 オンチェーン金融で伝統金融との融合本格化
概要
- チェーンリンクは、オンチェーン金融の拡大に向けた中核課題として、データ、流動性、コンプライアンス、オンチェーンとオフチェーンの接続の解決を進めていると明らかにした。
- チェーンリンクは、株式・債券など伝統金融のデータに加え、75超のパブリックチェーンと15超のプライベートチェーンを接続し、ハイブリッド取引モデルを通じて機関投資家資金の流入を加速していると説明した。
- チェーンリンクは、SWIFTと連携したメッセージングシステムのオンチェーン接続と、規制要件を満たさなければ取引を実行しないコンプライアンスレイヤーを通じ、オンチェーン金融への機関投資家資金の流入が本格化するとの考えを示した。
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「オンチェーン金融を拡大するには、データ、流動性、コンプライアンス、そしてオンチェーンとオフチェーンの接続という課題を解決しなければならない。特に、あらゆるものがオンチェーンに移行するまでは、ハイブリッド型の構造が最も現実的なアプローチになる」
チェーンリンクラボ(Chainlink Labs)でアジア太平洋・中東地域を統括するニキ・アリヤシンゲ副社長は5月15日、ソウル・汝矣島のFKIタワーで開かれた「OFF 2026(On-chain Finance Forum 2026)」でこう述べた。
アリヤシンゲ氏は、オンチェーン金融は急速に成長している一方、インフラ面ではなお解決すべき課題が残ると指摘した。資産価格をオンチェーン上で信頼性高く反映するデータ、異なるチェーン間の流動性接続、規制順守、既存の金融システムとの連携が中核課題だと説明した。
チェーンリンクは、こうした問題に対応するため、オンチェーンとオフチェーンをつなぐインフラを提供している。ビットコインやイーサリアムの価格データ提供から始まり、現在は株式や債券など伝統金融のデータまでオンチェーンに広げている。ニューヨーク証券取引所(NYSE)やロンドン証券取引所(LSE)でも関連データの接続を進めているという。
相互運用性も柱の一つだ。チェーンリンクは75超のパブリックチェーンと15超のプライベートチェーンを接続している。資産移転の過程で規制やプライバシー要件を満たせるよう、別途コンプライアンスレイヤーも導入した。
オンチェーンとオフチェーンを組み合わせた「ハイブリッド取引モデル」の重要性も強調した。トークン化資産はオンチェーンで発行し、決済は既存の金融ネットワークで処理する構造が現実的に広がっているとしたうえで、こうしたモデルが機関投資家資金の流入を加速する主要な経路になると語った。
具体例として、JPモルガンのプライベートブロックチェーンをパブリックチェーンと接続した取引、シンガポールとオーストラリアの間でのトークン化資産決済(DvP)、フィデリティ(Fidelity)のトークン化ファンドのグローバルな投資流通を挙げた。これらの過程で、チェーンリンクのインフラがオンチェーンとオフチェーンの接続を担っていると説明した。
特にオフチェーン接続の重要性も訴えた。完全なオンチェーン環境の実現には時間を要するため、それまでは既存の決済システムとの連携が欠かせないと分析した。SWIFTと協力し、メッセージングシステムをオンチェーンにつなぐ作業も進めていると明らかにした。
コンプライアンス(規制適合性)は、オンチェーン金融の拡大に向けた中核条件だと位置づけた。規制要件を満たさない場合は取引そのものが実行されない仕組みを実装したと説明し、これにより金融機関はオンチェーン上でも法的要件を満たせるようになると付け加えた。
アリヤシンゲ氏は「オンチェーン金融の本質は、より多くの資産と流動性をつなぐことにある」と強調した。そのうえで、オンチェーンとオフチェーンの接続にコンプライアンスが組み合わされば、機関投資家資金の流入が本格化するとの見方を示した。

Minseung Kang
minriver@bloomingbit.ioBlockchain journalist | Writer of Trade Now & Altcoin Now, must-read content for investors.





