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コイン取引にSNSを融合、fomoが17カ月で270万人獲得 投資理由も共有[コインタビュー]
概要
- fomoは、複数のブロックチェーン上の暗号資産を1つのアプリで取引し、ほかの投資家の売買履歴と投資理由をリアルタイムで共有できるソーシャル取引プラットフォームだと説明した。
- 一般公開から17カ月で利用者270万人、1日当たり取引高は最大3億ドル、直近30日の手数料収入3187万ドル、累計の資金調達額9400万ドルを記録したと明らかにした。
- fomoはミームコインからトークン化株式・RWAへと取扱資産を広げ、独自トークンを発行せずIPOを進めることで、利用者が株式市場を通じて成長に参加できるようにする方針だとした。
期間別予測トレンドレポート


パク・セヨン fomo共同創業者インタビュー
売買履歴に投資理由まで共有
ミームコイン越え、トークン化株式へ拡大
独自トークン発行ではなくIPO目指す

暗号資産を1つ売買した後に市場を離れる投資家をどう引き留めるか。fomoの共同創業者、パク・セヨン氏は、ほかの投資家の売買や判断を共有する仕組みに活路を見いだした。取引アプリにソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を組み合わせ、利用者が新たな資産を見つけ、投資判断の背景まで確かめられるようにした。
パク氏は10月1日、ブルーミングビット(Bloomingbit)とのインタビューで「誰がどの資産を売買したかだけでなく、なぜそう判断したのかまで分かる必要がある」と語った。利用者同士が意思疎通しながら市場を理解できる、透明な場が必要だと考えたという。
fomoは、複数のブロックチェーン上の暗号資産を1つのアプリで簡単に取引し、ほかの投資家の売買履歴をリアルタイムで確認しながら投資意見も共有できるソーシャル取引アプリだ。ソラナ、ベース、BNBチェーン、ロビンフッドチェーンなど7つのネットワークに対応する。複雑なブリッジング(チェーン間の資産移動)はアプリ側で処理し、利用者が自ら資産を移す手間を減らした。
2025年5月の一般公開から約17カ月で、利用者数は270万人を確保した。9月の1日当たり現物取引高は2億5000万〜3億ドル(約393億〜472億円)だった。無期限先物の取引高は約1000万ドル(約15億7000万円)。直近30日の手数料収入は約3187万ドル(約50億円)で、Pump.funの約6割の水準に達した。初期投資を含む累計調達額は9400万ドル(約148億円)に上る。
「誰が買ったか」超え「なぜ買ったか」を共有

パク氏はfomoを、取引所というより「取引できるソーシャルプラットフォーム」と説明する。独自の取引市場をつくるのではなく、複数の分散型取引プールやサービス事業者をつなぎ、利用者の注文を処理する仕組みだ。中央集権型取引所への上場を待たず、ブロックチェーン上で取引できる資産にアクセスしやすくする。
差別化のポイントは、取引と情報探索を1カ所で完結できる点にある。利用者はほかの投資家の売買をリアルタイムで確認し、通知も受け取れる。資産を買った後は、投資理由を書き込んだり、関連ニュースやXの投稿をひも付けたりして、自らの判断を共有できる。アプリは暗号資産や株式市場、主要な経済動向をまとめた日次サマリーも提供する。
パク氏は、特定のトークンを買うために来た人が、その後に何をすべきか分からず、慣れたコインだけを取引したり、資金をすべて引き出したりすることがあったと説明した。そのうえで、ほかの人が何をし、どのような議論をしているかが見えれば、市場を学ぶ機会が生まれると強調した。
次の段階として、利用者同士が議論できる機能の実装を進める。投資意見にコメントを付けて質問したり、別の見方を示したりできるようにする計画だ。単に高い収益率の投資家を追うのではなく、投資判断の根拠まで検証できるようにする狙いがある。
ほかの投資家の取引や収益を公開する仕組みが過度な投機をあおるのではないかとの問いに対し、パク氏は教育の重要性を強調した。「最も重要なのは、利用者がどのような資産があり、人々がなぜそれを買うのかを理解できるよう支援することだ」と述べたうえで、「利用者は自分にとって何が重要かを判断し、自ら意思決定できなければならない」と語った。
そのため、投資教育機能も強化する方針だ。現在の日次市場サマリーや投資理由の共有機能に加え、今後はコメントや質問をやり取りできる討論機能を設ける予定である。パク氏は「ほかの人の投資意見に質問したり、その判断の前提に異論を示したりできるべきだ」とし、「そうした対話を通じて、利用者が市場を学べるようにしたい」と話した。
取引時の不便さの解消にも取り組む。fomoは現在、ソラナのネットワーク手数料(ガス代)を肩代わりしている。取引手数料でその一部を補っているが、少額投資家から必ず利益を上げることを最優先にはしていないという。ただ、ほかのブロックチェーンでは外部サービスに依存しているため、コストをすべて管理するのは難しいと説明した。
パク氏は「一般の金融アプリで取引する際、正体の分かりにくい追加費用を気にすることはない」と指摘した。ブロックチェーンサービスも既存サービスに近い利用体験を提供すべきだとしたうえで、ガス代の肩代わりを継続することが目標だと付け加えた。
ミームコインから株式・RWAまで
fomoの次の課題は、取引できる資産の幅を広げることだ。パク氏は、現在の取引のうちミームコインが占める比率を約50%と説明した。今後はトークン化株式や実物資産連動型資産(RWA)、主要な暗号資産、ステーブルコインを活用した利回り商品へと選択肢を広げる考えだ。
すべての商品を自社で発行するのではなく、専門事業者と組む方針を取る。資産をブロックチェーンに載せる企業が商品を供給し、fomoはそれを利用者につなぐ役割を担う。
パク氏は「規制順守の体制と十分な流動性を備えた技術提供会社と協業したい」と述べた。株式やRWAをトークン化するパートナーの資産を、利用者が見つけて取引できる流通窓口の役割を果たしたいという。
長期的な競争力についても、商品数より利用者同士のつながりに軸足を置く。株式やRWAなど関心分野ごとに投資家を探し、その取引や判断を透明に見られるネットワークを築く考えだ。パク氏は「fomoの強みは、金融を軸にした人々のつながりになる」と語り、「利用者は自分が関心を持つ分野で成果を上げる人を見つけられるべきだ」と説明した。
独自トークン発行はせず、IPO目標

独自トークンを発行する計画はないと明言した。創業初期の企業がサービスとトークンを同時に運営すれば、2つの事業に経営資源を振り向けなければならないとの判断による。パク氏は「初期企業は、1つの製品をつくるだけでもやるべきことが十分にある」と述べ、「2つの製品を同時に運営するのは負担が大きくなり得る」との認識を示した。
その代わり、長期的には新規株式公開(IPO)を目指す方針を打ち出した。利用者がトークンではなく株式を通じて会社の成長に参加できるようにする構想だ。パク氏は「私たちは常に上場企業になることを目標にしてきた」としたうえで、「会社の成長過程に参加したい利用者に、株式市場を通じて機会を提供したい」と語った。
韓国市場については、投資家の関心の高さと強いコミュニティーに注目しているという。一方、韓国内での法人設立や現地提携など、具体的な進出計画はまだないとした。今回の訪韓も、事業拡大を宣言するより、投資家や企業、メディアと会い、市場への理解を深めることに重点を置いた。
パク氏は「韓国では、特定のトークンやプロジェクトを中心に、人々が強い確信を共有するコミュニティーが形成されている点が興味深い」と話した。利用者がどのような体験をし、どこに不便を感じているのかをさらに理解したいという。
韓国の投資家にオンチェーン取引が無条件で必要だとも主張しなかった。パク氏は「従来はアクセスしづらかった資産を取引したいのであれば、fomoがその過程を手助けできる」と説明した。まずは利用者の不便が何かを理解しなければならず、解決すべき問題が存在しない場合もあり得るとの考えを示した。
そのうえで「いま私たちの方向性を決めるのは、利用者とその経験を理解することだ」と述べ、「市場や暗号資産について話したい人がいるなら、誰の意見でも聞きたい」と語った。
Doohyun Hwang
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