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アルトコインの選別色鮮明に 上昇は2割どまり、循環物色広がらず

Minseung Kang

概要

  • アルトコイン市場では、イーサリアム(ETH)と一部の個別材料銘柄にだけ買いが集まり、アルトコイン全体の循環物色は広がっていないと伝えた。
  • アイゲンレイヤー(EIGEN)トークンアンロックディーイーエックスイー(DEXE)大口ウォレット売りリフ(RIF)利益確定売りなど、個別の悪材料を抱える銘柄は明確な弱さを示したとした。
  • 専門家は、オンチェーン活動と市場流動性が回復するまでは、イーサリアムと個別材料を持つ銘柄を軸にした選別物色が続く可能性が大きいと診断した。

期間別予測トレンドレポート

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写真:Shutterstock
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アルトコイン市場で銘柄ごとの強弱が鮮明になっている。イーサリアム(ETH)が相対的に底堅さを保つ一方、買いは一部の個別材料を持つ銘柄に集中している。アルトコイン全体への循環物色は広がりを欠く。専門家は、オンチェーン活動と市場の流動性が回復するまでは選別物色が続く可能性が大きいとみている。

上昇は2割どまり 個別材料銘柄に買い集中

時価総額上位300銘柄の暗号資産のうち、直近1週間で上昇したのは約60銘柄と全体の約20%にとどまった。下落銘柄は約240に達し、市場全体に買いが広がっていないことを示した。

週間上昇率トップ10コイン。写真:コインマーケットキャップ
週間上昇率トップ10コイン。写真:コインマーケットキャップ

7月31日時点のコインマーケットキャップによると、直近1週間ではヘックス(HEX)が103%上昇し、時価総額上位300銘柄で最大の上昇率を記録した。モメンタム(MMT、67.2%)、エイク(AKE、60.1%)、パルスエックス(PLSX、43.5%)、パルスチェーン(PLS、37.2%)も大きく上げた。ただ、上昇率上位はパルスチェーン系や中小型銘柄に偏っており、これをアルトコイン全般への循環物色とみるのは難しい。

上昇した暗号資産では、明確な個別材料を持つ銘柄が目立った。ユービー(UB、41.3%)はロボペイ(RoboPay)との提携発表を受けて買いが入った。ユニスワップ(UNI、13.9%)は、v4の手数料有効化やUNIの買い入れ・焼却への期待に加え、新たなトークン発行プラットフォーム「ローンチズ(Launches)」ベータ版の公開が重なって上昇した。ビットウェイ(BTW、17.6%)は高倍率のショートポジション解消が上げ幅を広げたと分析されている。このほか、スーン(SOON、22.4%)、プロス(PROS、20.6%)、ソーソーバリュー(SOSO、19.7%)、トラストウォレットトークン(TWT、16.1%)も上昇した。

一方、アロ(ALLO)は直近1週間で46%下落し、最大の下落率となった。ビル(BILL、25.6%安)、ワールドコイン(WLD、19.5%安)、ジェイト(JTO、17.5%安)、GMX(GMX、16.8%安)、バックパック(BP、16.5%安)も2桁の下落率を記録した。

トークンアンロックや大口ウォレットの売りなど、個別の悪材料が意識された銘柄も軟調だった。アイゲンレイヤー(EIGEN、16.9%安)は、8月1日に予定する3682万トークンのアンロックを控えた警戒感に加え、総預かり資産(TVL)の減少が重荷となった。ディーイーエックスイー(DEXE、16.2%安)は大口ウォレットの売却とレバレッジポジション解消の影響で弱含んだ。リフ(RIF、19%安)は直前の急騰を受けた利益確定売りが出たとみられる。

イーサリアムは相対優位 アルトコイン全体への循環はなお限定的

イーサリアムが相対的な強さを保つ一方で、アルトコイン全体への資金循環は限られている。市場の中期トレンドとオンチェーン活動が明確に回復していないうえ、米国の金融政策や中東情勢、クラリティ法(CLARITY Act)を巡る交渉といった外部環境の不透明感も投資心理を抑えているためだ。

時価総額上位100銘柄の暗号資産のうち、50日移動平均線を上回る銘柄は29にとどまった。FXProのアナリスト、アレックス・クプツィケビッチ氏は「暗号資産全体の時価総額は2兆1900億ドル(約352兆円)水準を保ち、50日移動平均線を上回っている」と指摘した。そのうえで「足元でナスダックのハイテク株が弱含んだ局面でも、暗号資産市場は相対的に底堅く推移した」と評価した。ただ、上昇銘柄の裾野は狭く、市場全体のトレンド回復とみるのは難しい。

写真:ビットフィネックス週間リサーチリポート
写真:ビットフィネックス週間リサーチリポート

イーサリアムはビットコインや主要アルトコインに比べ、相対的に堅調な値動きを続けている。暗号資産取引所ビットフィネックスは「イーサリアムは最近の調整局面でもビットコインより下落率が小さかった。ETH/BTCレシオは前月の安値比で約20%上昇し、6週間ぶりの高水準を記録した」と分析した。

一方、SOL/ETHレシオは7月に入って23.2%下落し、約900日ぶりの低水準に近づいた。資金がアルトコイン全般ではなく、イーサリアムに集中していることを示している。

オンチェーン指標もアルトコイン全般の回復を裏付けていない。リアルビジョンの主席暗号資産アナリスト、ジェイミー・クーツ氏は「現在の流れは、弱気相場でみられる一部銘柄の短期的な上昇に近い」と分析した。さらに「ビットコインの上昇基調が続いてこそ、アルトコインの強気相場も持続しうる」としたうえで、「手数料やアクティブユーザー数、アプリケーション活動など主要なオンチェーン指標には、なお意味のある反発がみられない」と診断した。

短期反発の持続性には慎重な見方もある。イントゥ・ザ・クリプトバース創業者のベンジャミン・コーウェン氏は「7月にビットコインは約10.5%上昇したが、これは中間選挙があった2018年と2022年の6月安値後にみられた反発と似ている」と分析した。続けて「過去には7月の反発後、8〜9月に再び弱含むことが多かった」と述べ、米10年物国債利回りの上昇も暗号資産市場の重荷になりうると指摘した。ビットコインの反発が続かなければ、アルトコインへの資金循環も限られる可能性がある。

写真:ポリマーケット
写真:ポリマーケット

マクロ経済や政策を巡る不確実性も、アルトコイン市場の循環物色を抑える要因だ。米金融政策と中東情勢への警戒感が続くなか、リスク回避姿勢が強まれば、値動きの大きい中小型アルトコインが先に売られる可能性がある。クラリティ法を巡る交渉も、倫理条項やステーブルコインの利回り問題を巡って膠着状態に陥った。ポリマーケットでは年内の法制化確率が前月初めの62%から7月31日には26%へ低下した。市場では、オンチェーン活動と流動性が回復するまでは、イーサリアムと個別材料を持つ銘柄を中心とした選別物色が続く可能性が大きいとの見方が多い。

カン・ミンスン ブルーミングビット(Bloomingbit)記者 minriver@bloomingbit.io

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Minseung Kang

Minseung Kang

minriver@bloomingbit.ioBlockchain journalist | Writer of Trade Now & Altcoin Now, must-read content for investors.

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