ソラナ政策研究所、米CLARITY法は8月7日が分水嶺 細則整備に10年かかる可能性
概要
- 米CLARITY法(CLARITY Act)が8月7日までに上院を通過すれば、年末前に法制化される可能性は90〜95%水準に達するとの見方を示した。
- CLARITY法は、トークン発行、現物市場の規律、実物資産トークン化(RWA)、分散型プロトコルまで含む暗号資産の市場構造法案だと説明した。
- 法案が今年通過しても、約40本のルール策定を経てすべての細則が整うまでには10年ほどかかる可能性があると伝えた。
期間別予測トレンドレポート



米国の暗号資産市場構造法案「CLARITY Act」が8月7日に重要な分岐点を迎えるとの見通しが示された。法案が上院を通過すれば年内の法制化に近づく一方、実際に市場に適用される細則が出そろうまでには最長で10年ほどかかる可能性がある。
ソラナ政策研究所のミラー・ホワイトハウスレビン代表は6月23日、ソウル市江南区のハッシュドラウンジで開かれた「大韓民国 Digital G2を目指す政策シンポジウム:デジタル資産と資本市場の未来 — 米国と韓国の選択」で、「米上院が8月7日までにCLARITY法を可決すれば、その後は下院承認と大統領署名に進む可能性が大きい」と述べた。
そのうえで「その場合、年末前、早ければ選挙前に法制化される可能性は90〜95%程度だとみている」と語った。8月7日は米上院が夏季休会に入る前の最終会期日で、CLARITY法の上院通過を左右する重要な節目だと説明した。
ホワイトハウスレビン代表は、CLARITY法は単なる暗号資産交換業者向けの規制法ではないと指摘した。トークン発行、現物市場の規律、実物資産トークン化(RWA)、分散型プロトコル規制まで含む市場構造法案だと位置づけた。
同代表によると、米国で暗号資産の市場構造を巡る立法論議が始まったのは2018年の「Digital Commodity Exchange Act」だった。当時の議論は、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)など商品に分類される暗号資産の現物市場を規律することに主眼があった。
同代表は「米国では商品現物市場の取引が連邦レベルで規制されていない」と説明した。コインベース(Coinbase)やクラーケン(Kraken)といった取引所、ブローカー、アンカレッジ(Anchorage)やコインベース・カストディ(Coinbase Custody)のようなカストディー機関に向けた規制の枠組みを整えることが、市場構造立法の出発点だったという。
その後、議論は取引所とカストディー機関の規律にとどまらず、トークン発行ルールやRWAを米国の規制体系に取り込む方向へ広がった。ホワイトハウスレビン代表は「CLARITY法は、米国でパブリックブロックチェーンと、その上で動くパーミッションレスのプロトコルを構築できる道筋を整える法案だ」と語った。
もっとも、法案が業界に全面的に友好的というわけではないとも指摘した。「CLARITY法は新規トークン発行を通じ、4年間で最大2億ドルを調達できるようにしている」としたうえで、「一部の大型プロジェクトにはこの上限が低く映る可能性がある」との見方を示した。
分散型プロトコルについては、伝統的な金融機関とは異なる規制アプローチが必要だとみている。プロトコルが十分に公開され、中立的で、自律的に稼働しているなら、ニューヨーク証券取引所やナスダックのような伝統的取引所向けの規制をそのまま適用する必要性は薄れると説明した。
また、CLARITY法が成立しても、細則の整備には相当な時間を要するとの見方を示した。法案は大枠の方向性を定める性格が強く、具体的な内容は連邦機関のルール策定に委ねられているためだという。
同代表は「法案は市場構造や開示、二次取引、現物市場規制などを扱うが、詳細は約40本のルール策定手続きを通じて埋められる」と述べた。さらに「法案が今年通過しても、すべての細則が整うまでには10年ほどかかる可能性がある」と付け加えた。
ステーブルコイン規制法案「GENIUS Act」については、現在の市場構造がかなりの部分で維持される可能性が高いと分析した。ステーブルコインの発行段階では発行体が顧客確認(KYC)を実施する一方、二次市場では自由な移転が可能になるとの見通しを示した。
同代表は「ステーブルコイン発行体は制裁順守のため、二次市場での取引を監視する必要があるだろう」と述べた。一方で「すべての二次取引にKYCを求めることはないはずだ。ステーブルコインが二次市場で自由に流通する構造は維持されるだろう」と語った。
一方、テザー(Tether)のように米国外に所在地を置くドル建てステーブルコイン発行体を巡っては、不透明感が残るとの指摘もあった。同代表は「米連邦準備制度理事会(FRB)と財務省はドルに対して強い所有意識を持っている」と指摘したうえで、「主要なドル建てステーブルコイン発行体が米国外にとどまれる余地は大きくないとみている」と話した。
Minseung Kang
minriver@bloomingbit.ioBlockchain journalist | Writer of Trade Now & Altcoin Now, must-read content for investors.
