AI利用量で社員を順位付け コインワン、実名で公開する実験
概要
- コインワンはAIトークンダッシュボードを通じ、社員別のトークン利用量をリアルタイムで公開し、報奨も支給していると明らかにした。
- コインワンはトークンマキシングの文化を導入し、反復業務をAIに任せて生産性と業務効率性の最大化を進めていると説明した。
- コインワンはAI転換(AX)を加速するため、ショー・ミー・ザ・AIやコインクラフトなどのプログラムを運営し、評価にもAI活用の成果を反映していると明らかにした。
期間別予測トレンドレポート


社員別トークン利用量をリアルタイムで公開
月に数十億トークン使う社員も
AI活用の優秀者を表彰、AXを加速

ソウル・汝矣島のパークワンにある暗号資産交換業者コインワン(Coinone)本社の入り口には、壁一面を埋める大型モニターがある。画面の最上段には人工知能(AI)の総トークン費用(AIの基本演算単位)のほか、アプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)、利用者数、応答時間などが表示される。その下にはコインワン社員のIDが、トークン使用量の多い順に10人ずつ並ぶ。コインワンが2月に導入した「AIトークンダッシュボード」だ。
11月4日、コインワンによると、社員による生成AI「クロード」の利用量を集計し、リアルタイムで順位付けしている。社員ごとのAI利用量を公開し、競うようにAI活用を促す狙いがある。毎月、トークン利用量が上位の社員には別途報奨も与える。コインワン関係者は「毎月数十億個のトークンを使う社員もいる」と明らかにした。
コインワンのAIトークンダッシュボードは、米シリコンバレーで広がる「トークンマキシング」の文化を韓国の暗号資産交換業者に持ち込んだ事例だ。トークンマキシングは、AIにできるだけ多くの仕事を任せて生産性を最大化しようとする考え方を指す。反復業務はAIに任せ、社員は創造性や判断が求められる仕事に集中させる意図がある。
反復作業の多い暗号資産交換業者は、AIで効率を高めやすい業種とされる。暗号資産は特定の金融会社を介さず、個人が自由に売買できる。ほかの金融会社と異なり営業時間の制約もなく、取引は年中無休で続く。労働時間に制約のある一般的な人員が、取引所業務を24時間見続けるのは難しい。
コインワンがチャ・ミョンフン代表を中心にAI転換(AX)を加速するのも、こうした事情があるためだ。同社は4月から、AI活用事例の発表会「ショー・ミー・ザ・AI」を開いている。AIを業務に活用した事例や試行錯誤、学ぶべき点を共有する催しだ。社員から10件以上の共感を得ると発表の機会が与えられる。発表者には最大50万ウォン(約5万9000円)分の商品券を支給する。最近では、社員がAIエージェントと対話しながら業務に必要なアプリを作れるプラットフォーム「コインクラフト」も開発した。
コインワン関係者は「AIを活用した成果物が業務効率をどの程度高めたかも評価に反映している」と説明した。「さまざまな成果が共有されるにつれ、AIを学ぼうとする社員が増えている」とも話した。
パク・シオン記者 ushire908@hankyung.com
Korea Economic Daily
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