概要
- 米中間選挙で民主党が上下両院の多数党を確保する公算が大きく、暗号資産関連法案の立法環境が変わる可能性があると伝えた。
- 民主党が議会を掌握した場合、CLARITY法案(CLARITY Act)では不正な金融取引の防止や消費者保護、政府高官の暗号資産事業への関与制限といった規制が強化される可能性があるとした。
- 業界関係者は、暗号資産課税や一部の個別規制では超党派協力を見込む一方、CLARITY法案の早期処理は難しくなる可能性があるとみている。
期間別予測トレンドレポート



米中間選挙で民主党が上下両院の多数党を確保する公算が大きくなり、暗号資産関連法案を巡る立法環境も変わる可能性が出ている。
コインデスクが11月4日に報じた。民主党は今回の中間選挙で、共和党が占めていた主要議席を相次いで押さえ、議会の主導権を取り戻す見通しだ。これに伴い、ドナルド・トランプ政権が進めてきた暗号資産に友好的な規制政策にもブレーキがかかる可能性がある。
特に、暗号資産業界が選挙資金を重点投入したオハイオ州でも、民主党の勝利が見込まれている。業界の政治資金団体は、シェロッド・ブラウン前上院議員の復帰を阻むため約6300万ドル(約100億円)を投じたが、ブラウン氏が当選する見通しだ。ネブラスカ州でも、業界系の政治活動委員会(PAC)フェアシェイクが共和党候補ピート・リケッツ氏の支援に約1100万ドル(約17億円)を支出したが、開票では劣勢となっている。
民主党による議会掌握は、米国の暗号資産市場構造法案である「CLARITY法案(CLARITY Act)」の行方にも影響しそうだ。民主党はこれまでの交渉で、不正な金融取引の防止や消費者保護の強化、政府高官による暗号資産事業への関与制限を求めてきた。議会の主導権が移れば、こうした規制条項がより重視される可能性がある。
上院では、民主党のエリザベス・ウォーレン議員が銀行委員長に就く可能性が取り沙汰されている。ウォーレン氏は、暗号資産業界への厳格な監督を主張してきた。今回の選挙で復帰が見込まれるブラウン前議員も、過去に上院銀行委員長を務めており、関連政策の議論で影響力を持つとみられている。
下院金融サービス委員会でも、指導部交代の可能性が焦点となる。民主党が多数党になれば、マキシン・ウォーターズ議員が委員長に復帰する可能性がある。一方、現委員長のフレンチ・ヒル議員と、暗号資産小委員会を率いていたブライアン・スティール議員はいずれも共和党所属で、今回の選挙では接戦か劣勢となっている。
もっとも、暗号資産関連の立法が全面的に止まるわけではないとの見方もある。業界関係者は、暗号資産課税や一部の個別規制では超党派の協力が可能だとみている。一方で、市場構造全般を扱うCLARITY法案の早期処理は難しくなるとの見方が強い。
Suehyeon Lee
shlee@bloomingbit.ioI'm reporter Suehyeon Lee, your Web3 Moderator.