ネイバー、メタ「ミューズ」対抗のAI秘書に出資 音楽生成スノーにも投資
概要
- ネイバーが インスティンクト と スノー などグローバル AI 企業に投資し、次世代の利用者接点を先取りする新事業モデルを模索していることが分かった。
- インスティンクトは利用者10万人を確保し、企業価値が1カ月で25億ドルから 100億ドル(約 1兆5800億円)に急騰した。
- スノーは累計利用者1億人、有料契約者200万人、年換算売上高(ARR)3億ドルを記録し、AI音楽生成を実際の収益事業へ育てている。
期間別予測トレンドレポート


グローバルAI企業への投資加速
米新興「インスティンクト」に出資
利用者10万人、評価額100億ドル
AI音楽生成企業「スノー」にも投資
有望AI投資で新事業モデル探る

ネイバーが、メタの人工知能(AI)秘書「ミューズ」の対抗馬とされる「インスティンクト」と、グローバルAI音楽生成企業「スノー」に投資した。AIが購買や予約から創作まで日常に入り込むなか、ネイバーも次世代の利用者接点を先取りするため、海外の有力AI企業に賭けたとみられる。
10月21日、業界によると、ネイバーの米投資法人ネイバーベンチャーズは8月末、AIエージェント企業インスティンクトのシリーズB投資に参加した。今回のラウンドは、グローバルベンチャーキャピタル(VC)のインデックス・ベンチャーズとベンチマークが共同で主導した。インスティンクトは2億5000万ドル(約396億円)を調達した。8月初めのシリーズAで7500万ドル(約119億円)を確保してから、わずか3週間後だった。ネイバーは出資額を公表していない。
昨年シリコンバレーで創業したインスティンクトは、テキストや音声で指示すると、航空券の予約や食料品の注文、サブスクリプションの解約などを代行する個人向けAI秘書を開発している。招待制で運営しているにもかかわらず、9月中旬時点の利用者は10万人を超え、米国で人気を集めている。メタのミューズと競合する企業として台頭し、企業価値は8月の25億ドル(約3960億円)から9月末には100億ドル(約1兆5800億円)へと、1カ月で4倍に跳ね上がった。

ネイバーベンチャーズは5月、米VCファンドを通じてスノーのシリーズDにも間接出資した。スノーは歌詞やジャンルなどを入力すると、ボーカルと伴奏を備えた楽曲を制作するAIサービスだ。2月時点で累計利用者は1億人、有料契約者は200万人を確保した。今年の年換算売上高(ARR)も3億ドル(約475億円)に達しており、AI音楽生成技術を実際の収益事業に育てた代表的な企業に数えられる。
ネイバーが両社との接点を広げるのは、AIが既存のインターネットプラットフォームの役割を変え得るためだ。消費者が検索結果を見比べ、ネット通販で商品を購入する代わりに、AI秘書に一連の過程を任せれば、利用者と取引をつなぐ主導権がポータルからAIサービスへ移る可能性がある。コンテンツ市場でも、AIが制作と消費のあり方を変えている。検索、ショッピング、コンテンツを主力事業とするネイバーにとっては、新たな成長機会である半面、既存事業の競争力を脅かしかねない。
関連市場も拡大する。市場調査会社グローバル・マーケッツ・インサイツは、世界のサービス型AI市場が2024年の127億ドル(約2兆円)から2034年には1787億ドル(約28兆3000億円)へと、約14倍に膨らむと予測した。
ネイバーは自社AIモデルの開発と検索・ショッピングサービスの高度化を進める一方、海外の有望企業に投資し、新たな事業モデルを模索している。戦略の中心にあるネイバーベンチャーズは、昨年6月の設立から約1年半で投資先を11社に増やした。インスティンクトやスノーのような消費者向けサービスのほか、企業向けAIエージェント開発のエンハンスやネトミ、AIモデル企業のアンソロピック、AI半導体企業のポジトロンAIなどが対象だ。AIの基盤技術から実際のサービスまでを幅広く含む。
業界関係者は「AI時代の中核サービスがどのような形で定着するかは不透明だ。それだけに、外部投資を通じて対応の選択肢を広げようとする戦略といえる」と語った。
アン・ジョンフン記者 ajh6321@hankyung.com
Korea Economic Daily
hankyung@bloomingbit.ioThe Korea Economic Daily Global is a digital media where latest news on Korean companies, industries, and financial markets.