ケン・グリフィン氏「市場はAIバブルのただ中」 シタデルCEO
概要
- ケン・グリフィン氏は、現在の市場はAIバブルのただ中にあり、企業による巨額のAI関連支出が実際の収益につながるのか懸念されると明らかにした。
- 同氏は、アンソロピックIPOの成否は、AIモデルがあらゆる産業分野で不可欠であることを証明できるかにかかっていると指摘した。
- グリフィン氏は、AIエージェントが中小企業や起業家に新たな機会をもたらし、起業家にとっては新たな黄金時代を迎える契機になり得るとの見方を示した。
期間別予測トレンドレポート


「AI関連の資本支出が実際の収益につながるか注視」
「アンソロピックのIPO成否は、AIの実需を証明できるかにかかる」
従来は「AIはごみ」…従来姿勢より前向きに転換

世界のヘッジファンド業界を代表する投資家の一人、シタデル(Citadel)のケン・グリフィン最高経営責任者(CEO)は10月20日、ブルームバーグのインタビューで「市場はほぼ間違いなく人工知能(AI)バブルのただ中にある」と語った。
グリフィンCEOは、シタデルがニューヨークで開いた「グローバル金融市場未来コンファレンス」で、企業による巨額のAI関連支出が実際の収益に結び付くのかを巡る懸念は大きいと指摘した。
そのうえで「米国では、すべての企業がAIモデルを通じて同じように価値を生み出せるわけではない」と述べた。さらに、今後はアンソロピック(Anthropic)やオープンAI(OpenAI)からの請求書を見ながら、「AIでどう生産性を高めるか」を考えるようになるとも付け加えた。
もっとも、グリフィンCEOは「AIバブルは、技術革新の失敗を意味するわけではない」と強調した。2000年代初頭のドットコムバブルにも触れ、「バブルの向こう側で生き残った企業は、数十年後に市場を支配するようになる」と話した。あわせて「アマゾンの株式を持ち続けていればよかった」と振り返った。
AIエージェントについては、中小企業や起業家に新たな機会を開く可能性があるとの見通しを示した。グリフィンCEOは「AIエージェントというブルドーザーが、既存事業を取り巻いていた伝統的な経営や業務方式という池を土で埋めている」と表現した。起業家にとっては、新たな黄金時代を迎える機会になり得るとも語った。
アンソロピックの新規株式公開(IPO)については、その成否はAIモデルがあらゆる産業分野で不可欠だと証明できるかにかかっていると指摘した。ウォール・ストリート・ジャーナルは10月20日、アンソロピックが今後数年間で追加のコンピューティング資源を確保するため、7500億ドル(約11兆9000億円)規模の資金をさらに投じる可能性があると報じた。ウォール街ではこのところ、巨大テック企業のAI関連資本支出が過大ではないかとの懸念が強まっている。
今回の発言は、AI技術の長期的な成長余地に対し、従来より前向きな見方を示したものといえる。グリフィンCEOはこれまでAIにかなり批判的な立場をとってきた。今年初めのスイス・ダボス会議ではAIを「ごみ」と表現した。5月にスタンフォード経営大学院で講演した際には、「AIの成果への期待を思い浮かべると、憂鬱になるばかりだ」と述べていた。
イ・ミア記者 mia@hankyung.com
Korea Economic Daily
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