「65万ウォン電子」へ向かうか サムスン電子に強気見通し、個人投資家が色めく
概要
- サムスン電子は、外国人の買い越しと証券各社による目標株価引き上げを追い風に、終値ベースで28万ウォンを回復した。
- 証券各社はサムスン電子の目標株価を40万~65万ウォンに設定するなど、引き上げ基調を強めている。
- サムスン電子は90兆~110兆ウォン規模の株主還元と、7~9月期に30兆ウォンの現金配当を実施する計画を示し、追加の配当や自社株買い・消却への期待を高めている。
期間別予測トレンドレポート


サムスン電子に異変 外資買いで7営業日続伸
終値ベースで28万ウォン回復
証券各社も業績見通しを引き上げ

主力株のサムスン電子は外国人投資家の買いに支えられ、7営業日続伸した。終値は2カ月半ぶりに28万ウォン台を回復した。直近3営業日で外国人の買い越しが集中したうえ、証券各社も目標株価を相次ぎ引き上げており、上昇基調は一段と強まっている。メモリー市況の上昇局面が長引くとの観測に加え、人工知能(AI)を巡る天井論の後退、大規模な株主還元への期待が重なり、買い材料が同時に浮上した。
9月24日、AIベースの投資情報プラットフォーム、エピックAIによると、9月23日のサムスン電子株は前営業日比3.62%高の28万6500ウォン(約3万3200円)で取引を終えた。9月14日の24万8500ウォン(約2万8800円)以降、7営業日連続で上昇して引けた。この間の上昇率は15.3%に達した。終値が28万ウォンを上回ったのは、8月21日の28万1500ウォン(約3万2600円)以来、約1カ月ぶりだ。
株価上昇を主導したのは外国人投資家だった。外国人投資家は9月9日から9月18日まで8営業日連続で売り越していたが、直近3営業日はサムスン電子株を連日買い越した。9月23日にはサムスン電子を1兆2827億ウォン(約1490億円)買い越し、韓国総合株価指数(KOSPI)市場で買い越し額首位となった。
9月中旬までは、外国人投資家はサムスン電子とSKハイニックスの両銘柄をそろって売っていた。9月9日から9月15日までの5営業日で、サムスン電子株を5兆8539億ウォン(約6780億円)、SKハイニックス株を4兆3869億ウォン(約5080億円)それぞれ売り越し、合計では10兆2408億ウォン(約1兆1860億円)の売り越しとなった。
その後、9月18日にはSKハイニックスを1兆3272億ウォン(約1540億円)買い越す一方、サムスン電子は4620億ウォン(約535億円)売り越した。ただ、9月21日からは売買の方向が逆転した。外国人投資家は9月21日にサムスン電子を1兆715億ウォン(約1240億円)買い越した半面、SKハイニックスは8121億ウォン(約940億円)売り越した。9月22日もサムスン電子を2156億ウォン(約250億円)買い越し、SKハイニックスは4033億ウォン(約467億円)売り越した。
韓国の主要証券会社はこれまで、サムスン電子の株価低迷を受けて目標株価を引き下げてきたが、足元では引き上げに軸足を移している。8月31日以降にリポートを公表した証券会社では、LS証券が45万ウォン、未来アセット証券が40万ウォンをそれぞれ提示した。ユアンタ証券は9月23日付のリポートで、目標株価を63万ウォンまで引き上げた。
このほか、韓国投資証券は65万ウォン、KB証券は60万ウォンと、すでに60万ウォン台の目標株価を示している。一方、BNK投資証券は9月14日付のリポートで27万ウォンへ引き下げていた。
市場では、メモリー半導体のスーパーサイクル長期化観測が続くなか、7~9月期の配当を含む株主還元策や、AI天井論の後退が株高要因として挙がっている。なかでも注目されるのは株主還元だ。今年の営業利益予想は400兆ウォン前後(約46兆3000億円)とされ、来年はこれを上回るとの見方が有力になっている。追加の株主還元への期待も高まっている。
ユアンタ証券のペク・ギルヒョン研究員は「メモリー半導体の価格上昇率はやや鈍るだろうが、2027~2028年も需給は逼迫した状態が続く見通しだ」と述べた。そのうえで「市場は新規増設と高帯域幅メモリー(HBM)を巡るノイズを受け、2028年のピークアウトの可能性を懸念している」と指摘した。一方で「HBMによる汎用DRAMの生産能力の浸食や、AI推論の拡大に伴う大容量メモリー需要を踏まえると、供給制約の解消時期は想定より遅れる可能性が高い」と分析した。
さらに「メモリーの上昇局面が長期化すれば、サムスン電子のフリーキャッシュフロー(FCF)は過去に比べて構造的に拡大する」との見方を示したうえで、「2027~2029年の株主還元政策が、より株主寄りの内容として打ち出される可能性も排除できない。ピークアウト懸念による株価調整は、中長期では買い場になり得る」と付け加えた。
サムスン電子は8月21日、今年の株主還元の残余原資を90兆~110兆ウォン(約10兆4000億~12兆7000億円)と見込むと発表した。2026年7~9月期には通常の四半期配当を含め、30兆ウォン前後(約3兆4700億円)の現金配当を実施する計画で、10月に開く取締役会で具体策を確定し公表する予定だ。2027年1月末に予定する取締役会では、残る株主還元の規模と具体的な実施方法を最終決定し、別途発表する方針としている。市場の関心は、配当に加え、自社株買い・消却の有無とその規模に向かっている。
KB証券のキム・ドンウォン調査本部長は「直近3カ年の株主還元の残余原資を110兆ウォン(約12兆7000億円)と仮定すれば、7~9月期の30兆ウォン(約3兆4700億円)と10~12月期の40兆ウォン(約4兆6300億円)を合わせ、総額70兆ウォン(約8兆1100億円)の現金配当が可能になる」と述べた。あわせて「40兆ウォン規模(約4兆6300億円)の自社株買い・消却も可能だ」との見解を示した。
続けて「配当所得の分離課税が適用され、配当性向25%の要件を満たすと仮定すれば、現金配当額は70兆ウォン水準まで拡大する可能性がある」と明らかにした。
さらに「今後公表される次の3カ年(2027~2029年)の新たな株主還元政策では、従来のFCFの50%水準から、50%を上回る新たな還元方針が示される可能性もある」と付け加えた。
カン・ギョンジュ 韓経ドットコム記者 memory@hankyung.com
Korea Economic Daily
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