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ジーキャッシュ、1カ月で200%急騰 ETF追い風に上値余地

JOON HYOUNG LEE

概要

  • プライバシーコインのジーキャッシュ(ZEC)はこの1カ月で200%急騰し、1年前比で2870%超上昇した。
  • グレースケールのジーキャッシュ現物ETF(ZCSH)は上場後、3週連続で資金純流入を記録し、純資産は8億9000万ドル(約1390億円)に達したことが相場上昇の触媒になった。
  • ジーキャッシュはアイアンウッド・アップグレード、次期NU7アップグレード、さらに2017年のビットコイン相場に似た上昇の可能性を背景に、追加上昇余地が大きいとみられている。

期間別予測トレンドレポート

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写真:Shutterstock
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プライバシーコインのジーキャッシュ(ZEC)が、この1カ月で200%超急騰した。上場投資信託(ETF)による需給環境の変化に加え、次期アップグレードへの期待も相場を支えており、なお上昇余地は大きいとの見方が多い。

9月18日のコインマーケットキャップによると、ジーキャッシュはこの日、前日比で11%近く上昇し、一時1500ドル(約23万円)を上回った。直近1カ月では約200%急騰し、1年前と比べると2870%超高い水準にある。

ジーキャッシュの上昇基調が鮮明になったのは8月からだ。資産運用会社グレースケール(Grayscale)が8月末、ニューヨーク証券取引所アーカ(NYSE Arca)にジーキャッシュ現物ETF「ZCSH」を上場したことがきっかけとなった。ZCSHは上場後、直近まで週間ベースで3週連続の資金純流入を記録した。9月18日時点の純資産は約8億9000万ドル(約1390億円)と、9億ドルに迫っている。

市場では、ジーキャッシュETFの上場で投資家のアクセスが大きく広がったと受け止められている。暗号資産取引所を使わず既存の証券口座から投資できるうえ、機関投資家の資金流入経路も整ったためだ。プライバシーコインが制度金融の商品に組み込まれた象徴的な意味合いも小さくない。

過去1年間のジーキャッシュ(ZEC)の価格と時価総額の推移。写真:Glassnode
過去1年間のジーキャッシュ(ZEC)の価格と時価総額の推移。写真:Glassnode

「ジーキャッシュはビットコインの補完資産」

暗号資産投資会社パラダイムを率いる共同創業者のマット・ファン氏の発言も、相場上昇に拍車をかけた。ファン氏は9月17日、Xで「ジーキャッシュはビットコイン(BTC)を補完するプライバシー資産だ」と投稿し、パラダイムがジーキャッシュに投資していると明らかにした。この発言を受け、ジーキャッシュは1日で20%超上昇する場面もあった。

7月末にメインネットへ適用されたアイアンウッド(Ironwood)アップグレードも、ジーキャッシュのファンダメンタルズを強化したと評価されている。アイアンウッドはジーキャッシュのプライバシー保護機能と取引構造を改善する大規模アップグレードだ。これにより、5月にオーチャード(Orchard)プールの脆弱性が公表されて浮上したセキュリティー懸念も和らいだ。

次のネットワークアップグレードであるNU7への期待も膨らんでいる。ジーキャッシュのエコシステムでは最近のNU7投票で、ブロック生成時間を従来の75秒から25秒に大幅短縮しつつ、ビットコイン型の半減期日程を維持する案に約99%が賛成した。開発チームは来月にテストネットでアップグレードを進めた後、早ければ11月にもメインネットへ適用する計画だ。

グレースケールのジーキャッシュ現物ETFの資金純流出入の推移。写真:SoSoValue
グレースケールのジーキャッシュ現物ETFの資金純流出入の推移。写真:SoSoValue

「2017年のビットコイン相場に類似」

業界では、なお一段の上昇余地があるとの声も出ている。著名な暗号資産トレーダーのアンセム(Ansem)は最近、ジーキャッシュについて「2017年のビットコイン相場に似た上昇軌道をたどる可能性がある」と指摘した。ビットコイン価格は2017年、およそ1000ドル(約16万円)から約1万3000ドル(約203万円)まで13倍近く跳ね上がった。

人工知能(AI)技術の普及が進むほど、ジーキャッシュ需要も高まるとみる向きもある。グレースケール・リサーチの責任者であるザック・パンドル氏は「AIが強力になるほど、プライバシーへの関心も高まっている」と語った。そのうえで「ジーキャッシュは、個人や金融のプライバシーに対する投資家の見方を投資として表現できる一つの手段だ」と説明した。さらに「ジーキャッシュはビットコインと直接競合する資産ではなく、まだ十分に活用も探究もされていない領域だ」と付け加えた。

一方、韓国国内の取引所ではジーキャッシュに投資できない。ジーキャッシュなど取引履歴の把握が難しい、いわゆる「ダークコイン」は、マネーロンダリング対策(AML)を理由に2021年から韓国内での取り扱いが制限された。このため韓国の取引所は当時、ジーキャッシュやモネロ(XMR)などのプライバシーコインを相次いで上場廃止した。

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JOON HYOUNG LEE

JOON HYOUNG LEE

gilson@bloomingbit.ioCrypto Journalist based in Seoul

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