米Fedドットチャート、2026年の追加利上げ示唆
概要
- 米連邦準備理事会(Fed)のドットチャートに、2026年の追加利上げの可能性が織り込まれた。
- 政策金利を年3.75〜4.00%へ0.25ポイント引き上げ、一部の委員は2026年の金利が2025年を上回ると見込んだ。
- 債券市場では、米10年物国債利回りが5.00%まで上昇し、追加引き締めの可能性を反映した。
期間別予測トレンドレポート



米連邦準備理事会(Fed)が物価の鈍化を見込みながらも、2026年の追加利上げの可能性を残したことが分かった。
Fedが9月16日に公表したドットチャートによると、2025年末と2026年末の政策金利見通しの中央値はいずれも4.1%だった。ただ、個別の見通しを精査すると、少なくとも4人の委員が2026年末の金利は2025年末を上回ると見込んだ。中央値だけでは見えにくい追加引き締めの可能性がドットチャートに織り込まれた形だ。
Fedは9月16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利の誘導目標を年3.75〜4.00%へ0.25ポイント引き上げた。2023年7月以来の利上げで、採決に参加した12人の委員は全員が賛成した。ケビン・ウォーシュFed議長は「物価は高すぎる水準にあまりに長くとどまった」と述べ、直近の指標だけで物価動向が明確に改善したと判断するのは難しいとの認識を示した。
今回のドットチャートには、FOMC参加者18人の見通しが盛り込まれた。2025年末の金利を4.375%と見込んだ参加者は4人だったが、2026年末に同じ水準を示した参加者は8人に増えた。2025年に4.375%を見込んだ4人が2026年も同じ水準を維持したと仮定しても、少なくとも4人は2026年の金利が2025年を上回ると見込んだ計算になる。
一方、2026年末の金利を3.625%以下と見込んだ委員も4人いた。2025年の最も低い見通しが3.875%だったため、少なくとも4人は2026年の利下げを予想したと読める。可能な組み合わせをすべて踏まえると、2026年の金利を2025年より高いとみた委員は4〜10人、低いとみた委員は4〜8人と推計される。
追加利上げの見通しは、Fed委員全員が2026年の物価鈍化を予想するなかで示された。2025年の個人消費支出(PCE)物価上昇率の見通しレンジは2.9〜3.8%だったが、2026年は2.0〜2.6%に低下した。一部の委員が物価の再加速を見込んだというより、物価を目標水準まで下げるには追加の引き締めが必要だと判断したとみられる。
Fedが利上げに踏み切れた背景には、底堅い雇用と成長がある。米国の8月の非農業部門雇用者数は前月比16万2000人増え、失業率は4.1%だった。Fedは2025年と2026年の成長率見通しをそれぞれ2.3%、2.4%に引き上げる一方、失業率見通しは4.1%に引き下げた。
債券市場も追加引き締めの可能性を織り込んでいる。米10年物国債利回りは9月15日に5.00%を付け、9月9日より0.17ポイント上昇した。今回の利上げが1回で終わる可能性は小さいものの、長期の利上げ局面に発展するかどうかは今後の物価鈍化のペースに左右されるとの見方が出ている。
YM Lee
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