概要
- エコノミストの85%は、FRBが今回のFOMCで政策金利を0.25ポイント引き上げると予想している。
- 金利先物市場は、今週の利上げ確率90%と、2027年7月末までの4回の利上げの可能性を織り込んでいる。
- 米国のインフレ、原油高、国債利回り5%接近が追加引き締め観測を強め、FRBのタカ派対応への圧力を高めている。
期間別予測トレンドレポート



米国のインフレ圧力が想定以上に強まり、専門家の大半は米連邦準備理事会(FRB)が今週、3年あまりぶりに政策金利の引き上げに踏み切ると予想している。
ロイターが9月14日に公表した調査によると、9月11日の物価指標発表後にエコノミスト101人を対象に実施したアンケートで、回答者の85%にあたる86人が、FRBは9月15〜16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を0.25ポイント引き上げると見込んだ。予想通りなら、政策金利は現行の3.50〜3.75%から3.75〜4.00%に上がる。FRBの利上げは2023年7月以来となる。
市場予想はこの1週間で急速に変わった。前週のロイター調査では、回答者の3分の2超が金利据え置きを予想していたが、足元の消費者物価が想定以上に強かったことを受け、利上げ予想が優勢となった。
追加利上げの見方も広がっている。今後の金利見通しに答えたエコノミスト70人のうち37人(約53%)は、2027年3月末までにFRBが少なくとも1回、追加利上げに踏み切ると予想した。2027年の利下げを見込む回答も、もはや過半を占めなくなった。
金利先物市場では、今週の利上げ確率を約90%まで織り込んでいる。市場価格には、2027年7月末までに約4回の利上げが実施される可能性も反映されている。
見通しを変えた決定打は物価だ。直近の消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったのに続き、FRBが重視する個人消費支出(PCE)物価指数に反映される生産者物価の細目も高水準だった。多くのエコノミストは、8月のコアPCE上昇率が再び高まったとみている。
中東戦争に伴う原油高もインフレ懸念を強めている。国際原油価格は1バレル100ドル(約1万5400円)を大きく上回り、ディーゼル価格も過去最高水準まで急騰した。期待インフレ率も上昇している。
債券市場もFRBの判断を促す要因になっている。スコット・ベッセント米財務長官が60億ドル(約922億円)規模の米国債買い戻しを発表したにもかかわらず、米10年債利回りは5%近辺を維持している。市場では、FRBが今回の会合で金利を据え置けば、長期国債利回りがかえって急騰するとの懸念が出ている。
BMOキャピタル・マーケッツ(BMO Capital Markets)のスコット・アンダーソン首席米国エコノミストは「FRBのインフレ対応への信認がかかっている」と指摘した。そのうえで「今回の会合でタカ派姿勢を実際の行動で裏付けなければ、米国債の利回り曲線がはるかに急になるリスクがある」と語った。
Suehyeon Lee
shlee@bloomingbit.ioI'm reporter Suehyeon Lee, your Web3 Moderator.