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戦争・AI・ドル安が火を付けた異例の資源「全面高」 18年ぶりスーパーラリー

出典
Korea Economic Daily

概要

  • 世界の資源価格指数であるFTSE資源CRB指数が、2008年の世界金融危機後で最高水準に急騰したと伝えた。
  • 今回のスーパーラリーは、中東戦争AI発の銅急騰ドル不信による金の買いだめといった複合要因が作用しているとした。
  • 過去の事例と同様に、資源ラリーがインフレ利上げ景気後退につながる可能性があり、世界経済の核心変数として浮上していると伝えた。

期間別予測トレンドレポート

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原油・銅…18年ぶりの資源スーパーラリー

商品価格指数、金融危機後の最高水準に急騰

中東戦争、AI発の銅急騰、ドル不信で金を買いだめ

買い物かご物価や金利にも影響、経済揺るがす変数に

写真:Shutterstock
写真:Shutterstock

世界の資源市場が、第2次世界大戦後で6回目となる「スーパーラリー」に入った。原油、金属、穀物など資源価格が幅広く上昇し、18年ぶりの高水準に達したためだ。

ロンドン証券取引所グループ(LSEG)によると、資源価格を総合的に示す「FTSE資源CRB指数」は9月9日に423.11まで上昇した。年初の297.82に比べ42.0%高く、2008年の世界金融危機後で最高水準となった。

この指数が1957年に作られて以降、1年以内に30%以上上昇した大型ラリーは6回あった。1972年の旧ソ連による大規模な穀物買い付け時や、1979年のイラン革命時などだ。2002年には、中国の世界貿易機関(WTO)加盟に伴う世界的な需要拡大が相場上昇を主導した。

ただ、今回はラリーの構図自体が違う。中東情勢に加え、米国の関税政策や人工知能(AI)データセンター向け需要まで、複数の要因が同時に作用しているためだ。

2月28日に米国がイランを攻撃して以降、ホルムズ海峡は事実上封鎖された。最近は米国とイランの攻撃が再開し、北海ブレント原油先物は1バレル=100ドル(約1万5400円)を再び上回った。

世界的なAI投資の拡大も背景にある。データセンターや送電網、電気自動車に使う銅は需要増を受け、ロンドン金属取引所(LME)で9月9日に先物価格が1トン=1万4767.5ドル(約227万円)を付け、過去最高値を更新した。アルミニウムなども、米国の関税賦課を見越した先回りの買いが入り急騰した。

資源ラリーは世界の物価動向も変えつつある。国際通貨基金(IMF)は、今年の世界インフレ見通しを4月時点の4.4%から7月に4.7%へ引き上げた。

日本経済新聞は「資源価格の上昇は主要国の金融政策運営を難しくする」と指摘し、「資源輸入依存度が高い日本などアジア諸国に、より大きな負担として作用する」と懸念を示した。

第2次大戦後で6回目のラリー、過去と何が違うのか

価格安定へ解決策も複雑化、停戦・原油増産・鉱山投資がカギ

世界の資源市場が再び世界経済の核心変数として浮上している。最近の原油、金属、穀物など国際資源価格の動きを総合的に示す「FTSE資源CRB指数」は、2008年に付けた過去最高の474をうかがう水準まで上昇した。今回は過去と異なり、複数の要因が同時に資源ラリーをけん引している。資源価格安定には、はるかに複雑な解決策が必要だという意味でもある。

過去と異なる複合要因

CRB指数は、米商品調査局(CRB)が1957年に28品目の資源商品を基準に算出した指数だ。現在の構成22品目は、エネルギー39%、農産物41%、工業用金属13%、貴金属7%で成る。原油単独の比重は23%に達する。歴史上の資源ラリーの大半が原油高を土台にしていたのはこのためだ。

今回は様相が違う。9月9日時点の北海ブレント原油先物は1バレル=101ドル(約1万5500円)水準で、ホルムズ海峡封鎖直後に120ドル(約1万8400円)を超えた時期と比べると低い。だが、銅やアルミニウム、金、銀、天然ガスがそろって上昇し、指数を押し上げた。銅先物はこの1年で47%以上上昇した。金は1年前に比べ20%以上、銀は50%以上それぞれ上がった。最近の欧州天然ガス価格(TTF基準)は100万BTU当たり23ドル(約3530円)に迫り、米国とイランの戦争前のほぼ2倍に上昇した。

過去の資源ラリーは大半が1つか2つの核心要因で説明できた。最初のラリーは1972年、旧ソ連の大規模な穀物買い付けで穀物価格が急騰したことをきっかけに始まった。翌年には第4次中東戦争を受け、アラブ産油国が原油の禁輸と減産に踏み切り、上昇の流れがエネルギーへ広がった。2回目のラリーとなった1979年には、イラン革命で原油価格が2倍に跳ね上がり、金と銀も急騰した。

ラリーの多くは景気後退で終幕

3回目のラリーとなった2008年には、CRB指数が過去最高に達した。原油価格は1バレル=140ドル(約2万1500円)を超えた。2002年の中国のWTO加盟以降に続いた、いわゆる「新興国スーパーサイクル」の影響が大きかった。

4回目は2009年の世界的な量的緩和と中国の大規模景気刺激策、2011年の「アラブの春」が生んだラリーだ。CRB指数は2011年4月に370まで再び上昇した。5回目のラリーでは、新型コロナウイルス禍後の世界需要の急増とロシアのウクライナ侵攻が重なり、2022年6月にCRB指数は再び300を上回った。すべての上昇ラリーで資源価格の急騰が物価を押し上げ、各国政府と中央銀行は後手の対応を迫られた。急激な利上げによる景気後退で需要がしぼむと、資源価格は下落した。

今回はイラン戦争でホルムズ海峡が封鎖され原油が上昇し、1月に323だったCRB指数は5月に400を上回った。AI利用の拡大と脱炭素に伴う電化で、データセンターや電気自動車向けの銅需要も急増した。金や銀はドルの価値が揺らぐなかで上昇した。ドル資産に代わる手段を探す需要が強まり、中国を中心に金の購入が大きく増えた。

資源価格安定への解決策は

今後の最大の変数はやはり原油だ。米エネルギー情報局(EIA)は最近、迂回輸送と輸出回復を背景に、中東の生産と貿易が2027年4〜6月期に戦争前の平均水準へ戻るとの見通しを示した。この場合、北海ブレント原油の現物平均価格は2027年下期に1バレル=67ドル(約1万300円)まで下がると予想した。

一方、ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)は、中東紛争が2027年まで続くことを前提に、中東の原油生産が戦争前より日量400万バレル少ない状態が続けば、北海ブレント原油価格は1バレル=120ドル(約1万8400円)を超えると見込む。

銅は戦争よりも、AIと電化の進展が価格上昇を主導する見通しだ。データセンターはサーバーだけでなく、変電所や配電網、冷却設備、非常用電源にも銅を多く使う。

新規鉱山の開発には長い時間がかかる。このため価格が上がっても供給の反応は遅い。金価格は今後、ドルの価値と各国の金融政策に左右される見込みだ。

金にはドル安に備える安全資産需要がある。ただ、物価上昇が国債の長期金利を押し上げれば、利息を生まない金の上昇幅は限られる。

キム・ジュワン/オ・セソン記者 kjwan@hankyung.com

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