ハイパーリキッドの未決済建玉143億ドル、「10・10急落」直前水準を回復
概要
- ハイパーリキッドの全体OIは143億ドルまで回復し、「10・10急落」直前の147億ドル水準に近づいた。
- 足元ではHIP-3の比率が低下し、資金が中核の暗号資産無期限先物市場へ移っているため、HYPE買い戻しの効果が強まっていると伝えた。
- HYPEは過去最高値の88ドル、時価総額は200億ドル近くに達し、9月に入ってからの上昇率は50%を超えた。
期間別予測トレンドレポート



分散型デリバティブ取引所ハイパーリキッドの未決済建玉(OI)が、昨年の「10・10急落」直前の水準まで回復した。足元では増加の中心がHIP-3から中核の暗号資産無期限先物市場に移っており、HYPEトークンの買い戻しにも追い風となっている。
ザ・ブロックが9月8日に報じたところによると、ハイパーリキッドの全体OIは9月6日に143億ドル(約2兆2000億円)を記録した。昨年10月10日の大規模清算の直前に付けた147億ドルとの差は約3%にとどまる。
当時のハイパーリキッドのOIは1日で約56%急減した。147億ドルから65億ドル(約1兆円)まで縮小した。
その後のOI回復を支えた主な原動力の一つがHIP-3だった。HIP-3は、外部開発者がハイパーリキッドのインフラを活用し、独自の無期限先物市場を構築できる仕組みだ。
全体OIに占めるHIP-3の比率は、2026年3月の18%から8月には34%超まで拡大した。HIP-3のOIも先月、44億4000万ドル(約6830億円)を超え、過去最高を更新した。直近6カ月でハイパーリキッド全体のOIが84億7000万ドル(約1兆3000億円)増えるなか、HIP-3が増加分の約30%を占めた。
もっとも、足元では流れが変わっている。直近3カ月では、全体OIの増加分に占めるHIP-3の比率は15%まで低下した。直近1カ月でハイパーリキッド全体のOIが35億7000万ドル(約5490億円)増えた一方、HIP-3のOIは1億1900万ドル(約183億円)減少した。全体OIに占めるHIP-3の比率も1カ月前の34%から足元では25%まで下がった。
一方で、資金流入の中心は暗号資産無期限先物市場に移っている。ザ・ブロックは、コインベース(Coinbase)が先月半ばにベースアプリの利用者をハイパーリキッドへつなぎ始めたことを背景の一つに挙げた。加えて、ドナルド・トランプ米大統領が、商品先物取引委員会(CFTC)がハイパーリキッドを規制に沿う形で米市場に組み入れる案を進めていると明らかにした点も材料視した。
こうしたOIの構成変化はHYPEにとっても重要だ。HIP-3市場を構築した開発者は、その市場で発生する取引手数料の最大半分を受け取れる。これに対し、ハイパーリキッドの中核となる暗号資産無期限先物市場では、発生手数料の約97%がHYPEの買い戻しに充てられる。
このため、同じ規模でOIが増えても、HIP-3より中核の無期限先物市場に資金が流入する方が、HYPEの買い需要につながる効果は大きい。
HYPE相場も強い。記事執筆時点でHYPEは過去最高値の88ドル(約1万3500円)を付け、時価総額は200億ドル(約3兆800億円)に迫った。9月に入ってからの上昇率は50%を超えた。
Suehyeon Lee
shlee@bloomingbit.ioI'm reporter Suehyeon Lee, your Web3 Moderator.