タイガーリサーチ「バーチャル・プロトコル、AIエージェント・ロボットのインフラに進化」
期間別予測トレンドレポート



市場調査会社のタイガーリサーチは、人工知能(AI)エージェント経済の拡大に伴い、エージェントの実際の経済活動を支えるインフラの重要性が高まっていると分析した。
タイガーリサーチは最近のリポートで、AIエージェントの役割が利用者の指示を遂行する段階を超え、自ら意思決定し、取引に参加する局面へ移っていると指摘した。一方、既存の金融・経済システムは人間の利用者を中心に構築されてきた。このため、AIが独立した経済主体として活動するうえで必要な本人確認や資金決済、契約履行などの基盤は十分に整っていないとした。
リポートは、バーチャル・プロトコルの「エコノミーOS(Economy OS)」に注目した。エージェントの経済活動に必要な機能を一体で提供しているためだ。デジタルIDや電子メールに加え、バーチャルカード、ウォレット、AI推論コストの決済、収益分配などを支える仕組みを備える。
エージェント同士の取引を支える仕組みの構築も進めている。バーチャル・プロトコルの「エージェント・コマース・プロトコル(ACP)」は、エスクロー方式を活用し、成果物が提供されない、あるいは代金が支払われないといった取引リスクに対応する。エージェント開発に必要な資金は、オンチェーンでのトークン発行を活用する「キャピタル・フォーメーション・レイヤー(Capital Formation Layer)」を通じて調達できるようにした。
事業領域はロボティクスにも広がっている。子会社のイーストワールズ(Eastworlds)はヒューマノイドロボットを活用してテレオペレーションのデータを確保している。あわせて「ロボティクス・ローンチ(Robotics Launch)」プログラムを通じ、ロボット企業の実証とデータ蓄積も支援する。タイガーリサーチは、これを基盤にトークンによる資金調達、モデル検証、データ確保、性能改善を連動させる構造を構築していると説明した。
タイガーリサーチのアン・グァンホ研究員は「バーチャル・プロトコルを評価する基準は、新規トークン数や時価総額ではない。エージェントが実際にどれだけ多くの業務を遂行し、ロボットが現実の労働をどれだけ担っているかにかかっている」と述べた。そのうえで「エージェント経済の規模を示す指標の蓄積が始まれば、バーチャル・プロトコルは次世代の産業インフラとして評価されるだろう」と語った。
Suehyeon Lee
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