Loading IndicatorLoading Indicator

海外AIの導入偏重に警鐘 製造業もビッグテックに従属する恐れ

Doohyun Hwang

概要

  • 報告書は、海外の人工知能(AI)導入だけに依存すれば、韓国製造業が海外プラットフォームに従属し、供給網危機が再現しかねないと警告した。
  • 韓国の製造業は、フルスタック垂直統合ロックイン(lock-in)構造が深まるなか、国内のIT・OT供給生態系を育てなければ、海外製プラットフォームの市場拡大を助けるだけになりかねないと指摘した。
  • 報告書は、韓国が製造現場に特化したバーティカルAIエッジ(Edge)技術自律運営標準に注力してこそ、海外製AIの消費国を超え、自律製造のルールを作る国へ飛躍できると強調した。

期間別予測トレンドレポート

Loading IndicatorLoading Indicator
写真:Shutterstock
写真:Shutterstock

海外の人工知能(AI)を工場に導入するだけでは、韓国製造業の競争力を維持するのは難しい――。こんな見方を示す報告書がまとまった。世界の巨大テック企業が半導体、クラウド、AIモデルを一体の生態系として囲い込むなか、国内の供給基盤を育てなければ海外プラットフォームへの依存が強まる恐れがあると警告した。

産業研究院は9月6日公表の報告書「グローバルAIフルスタック競争と韓国の対応」で、AI政策の重心を需要企業への導入支援から供給生態系の育成へ広げるべきだと提言した。海外技術を購入して活用するだけにとどまれば、日本の輸出規制で表面化した素材・部品・装備の供給網危機に似た問題が、AI分野でも起こり得ると指摘した。

報告書は、AI競争の単位が個別技術から価値連鎖全体へ移っていると分析した。電力、データセンター、半導体、ソフトウエア、サービスまでつなぐ「フルスタック垂直統合」が企業競争力を左右するという。エヌビディアはチップ、ソフトウエア、クラウドを組み合わせており、グーグル、アマゾン、マイクロソフトも自社製半導体とAIモデルをクラウドに接続している。

こうした構造では、高帯域幅メモリー(HBM)のような中核部品の競争力だけで主導権を握るのは難しい。生態系全体を統制する企業の戦略次第で、供給企業の立ち位置が変わり得るためだ。AIを使う製造企業も、特定のプラットフォームに合わせてシステムを構築すれば、別のサービスに移る際に相当の費用がかかる「ロックイン(lock-in)」にさらされかねない。

産業研究院は、製造業のAI転換を進める順序でも韓国と欧州の違いが表れているとした。欧州は2021年からカテナXやガイアXを通じ、企業間でデータを共有・連結する基盤を整えてきた。これに産業用AIを組み合わせ、生産ラインの切り替え時間を短縮し、一部工程の無人化を進めているという。

一方、韓国は共同データ基盤の整備よりも、個別企業のAI導入事業に先に力を入れてきたと報告書は評価した。国内の製造現場では、開発時間全体の70〜80%をデータの整理・加工に充てる例が出ているという。情報技術(IT)と運用技術(OT)を供給する国内企業の力量を同時に高めなければ、導入支援がかえって海外製プラットフォームの市場拡大を助ける結果になりかねないとみている。

報告書は、韓国が注力すべき分野として製造現場に特化した「バーティカルAI」を挙げた。巨額の資本を投じる汎用AI競争よりも、国内に蓄積された設備や工程データ、生産経験を活用する方が現実的だと判断した。

製造現場は、一般的なクラウドAIをそのまま適用しにくい領域でもある。設備によってはミリ秒単位で動作し、異常信号に即応しなければならない。外部サーバーにデータを送り、分析結果を受け取る過程で生じる通信遅延が制約になり得るためだ。保安上の理由から外部ネットワークと切り離された半導体工場や防衛産業の工場では、外部接続を前提とするサービスの活用に限界がある。

こうした現場では、設備の近くでデータを処理するエッジ(Edge)技術と、現場で学習する能力が重要になる。産業研究院は、韓国が製造基盤を生かし、工場内部で判断と制御を担うAI供給網を構築すべきだと強調した。

さらに、工程異常を判別し、設備同士が自律的に協調する「自律運営標準」を先んじて確立する必要があると提言した。AIを買うだけで終わるのではなく、製造現場で動くルールを定める立場に上がるべきだという。

イ・サンヒョン産業研究院上席研究委員は「工程異常を判断する基準や設備間の自律協調ルールのような運営標準は、長年の製造経験と現場データを蓄積した国だけが確立できる」と述べた。そのうえで「韓国がこうした標準を確保してこそ、海外製AIの消費国を超え、自律製造のルールを作る国へ飛躍できる」と強調した。

#製造業
#AI
#半導体
Doohyun Hwang

Doohyun Hwang

cow5361@bloomingbit.ioKEEP CALM AND HODL🍀

このニュース、どう思いますか?








PiCKニュース






ハッシュタグニュース