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「サイクル変わった」ビットコイン、運命の9月1カ月
概要
- ビットコインの価格は8万1000ドル台に定着し、オンチェーン指標でも上昇サイクル入りを示す動きが出ている。
- 短期投資家のSTH SOPR指標の反発に加え、暗号資産の恐怖・強欲指数が「強欲」局面にあることや、過去の10〜12月期の平均収益率77.07%が強気転換への期待を高めている。
- 9月15日のクラリティ法採決と9月16日のFOMCの金利決定が、ビットコインの上昇ラリーが続くかどうかを左右する核心変数として注目されている。
期間別予測トレンドレポート



ビットコイン(BTC)は上昇基調を強め、8万1000ドル(約1260万円)台に定着した。オンチェーン指標では上昇サイクル入りを示す動きも出ている。9月中旬に控える政策イベント次第で、今後の方向感が決まる可能性が大きい。
9月4日に暗号資産市況分析プラットフォームのコインマーケットキャップが示したデータによると、ビットコインは前日の9月3日午後8時ごろから上昇し、9月4日には一時8万2000ドル(約1280万円)を上回った。ビットコインが8万2000ドル台を付けたのは、5月中旬以来およそ4カ月ぶり。足元では8万1000ドル台前半で推移している。
相場上昇の背景には、落ち着きを取り戻しつつある米国債利回りがある。米連邦準備理事会(FRB)高官からハト派寄りの発言が相次いだことも支えとなった。クリストファー・ウォラーFRB理事は9月3日、「8月の物価指標でインフレ圧力の鈍化が確認されれば、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)では金利据え置きに傾くだろう」と述べ、据え置き支持を示唆した。
ニューヨーク連銀のジョン・ウィリアムズ総裁も最近、「インフレ期待はしっかり維持されている」と述べ、追加利上げに慎重な姿勢を示した。

「サイクル転換局面」
専門家は、ビットコインのサイクルが転換局面に入りつつあるとみている。クリプトクアント(CryptoQuant)の寄稿者クリプトダンは「過去11カ月にわたり抑え込まれていた短期投資家(STH)のSOPR(Spent Output Profit Ratio)がついに反発した」としたうえで、「サイクル転換のシグナルだ」と指摘した。SOPRは、投資家がビットコインを売却する際に平均して利益を出しているか、損失を抱えているかを示す指標で、一般に数値が高いほど利益確定売りに動く投資家が多いとされる。
暗号資産の恐怖・強欲指数も「強欲」の段階にとどまり、投資家心理は改善している。クリプトダンは「市場サイクルを弱気から強気へ転換しようとする動きが出ている」と分析した。ビットコインが上昇するたびに利益確定売りは出ているものの、市場はそれを吸収しているという。
ビットコインが例年10〜12月期に強含みやすいことも期待を支えている。コイングラスによると、2013年から2025年までの約12年間で、ビットコインの10〜12月期の平均収益率は77.07%だった。
フィデリティ・デジタル・アセッツ(Fidelity Digital Assets)のリサーチ部門バイスプレジデント、クリス・カイパー氏は「最近起きたハードウエアウォレットのセキュリティー事故や、暗号資産市場構造法案『クラリティ法』の遅れなど、弱気相場の材料になり得た出来事があっても、ビットコインは一段安とならなかった」と語った。そのうえで、暗号資産市場が底値圏に近づき、次の上昇材料を探しているとの見方を裏付ける動きだと説明した。

クラリティ法採決などが焦点
9月は、ビットコインの上昇ラリーが続くかどうかを見極める局面となりそうだ。9月15日には米上院で暗号資産市場構造法案「クラリティ法」の採決が予定されている。9月16日にはFRBがFOMCを開き、政策金利を決める。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のフェドウォッチによると、9月4日時点の今回FOMCにおける利上げ確率は50.2%だった。
焦点はクラリティ法の可決可能性にある。予測市場プラットフォームのポリマーケットでは、同法が年内に成立する確率は9月4日時点で13%まで低下した。1カ月前の27%と比べると、ほぼ半減した。
フィデリティは「歴史的にみて、ビットコインの4年周期の継続、暗号資産に友好的な規制導入、金融政策の変化が、新たな強気相場の始まりに寄与してきた」と指摘した。一方で、上院で審議中のクラリティ法を最終的にどう扱うか、その時期もなお不透明だとしている。
JOON HYOUNG LEE
gilson@bloomingbit.ioCrypto Journalist based in Seoul