概要
- スコット・ベッセント米財務長官は、円の相当な 過小評価 を是正するため、日本の断固とした市場・金融政策 措置を強く支持したと明らかにした。
- 市場では、ベッセント長官の発言を受け、オーバーナイト・インデックス スワップ(OIS) が織り込む9月18日のBOJ 利上げ 確率が約99%まで上昇した。
- 日本政府は借入コストを低く維持してきただけに、円高と追加 利上げ を支持するベッセント長官の立場が、日本の首相の政策方針と食い違う可能性がある。
期間別予測トレンドレポート



スコット・ベッセント米財務長官が植田和男日銀総裁と会談し、円安の是正に向けた日本の金融政策対応を強く支持した。9月18日の日銀金融政策決定会合を前に、追加利上げ観測は一段と強まっている。
ブルームバーグが9月1日に報じた。米財務省はベッセント長官と植田総裁の会談結果を公表し、「ベッセント長官は、円の相当な過小評価を是正するための日本の断固とした市場・金融政策措置に強い支持を表明した」と明らかにした。両氏は主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議への出席に合わせ、米ノースカロライナ州アシュビルで8月30日に会った。
ベッセント長官は、円安が日本国内のインフレ圧力を強める一因になっている点にも言及した。米財務省によると、同長官は物価期待を安定させ、過度な為替変動を避けるには、適切な金融政策の運営と市場との意思疎通が重要だと強調した。
市場は、ベッセント長官の発言を日銀の追加利上げを後押しするシグナルと受け止めた。オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)市場が織り込む9月18日の利上げ確率は、9月1日時点で約99%に上昇した。1カ月前に比べると2倍超の水準だ。
ベッセント長官は最近も、日本に追加の金融政策対応が必要だとの認識を相次いで示してきた。8月31日のCNBCとのインタビューでは、「日本政府と日銀は、円高につながる措置を講じると確信している」と語った。
今回の会談は、7月31日に米国と日本が異例の共同為替介入で円相場の防衛に動いて以降に実現した点でも注目される。ベッセント長官はこれに先立ち、共同介入後に植田総裁と会うことへの期待を示し、日銀の追加対応の可能性を示唆していた。
もっとも、日本政府は借入コストを低く抑えることに比較的軸足を置いてきた。このため、円高と追加利上げを支持するベッセント長官の立場が、高市早苗首相の政策方針と食い違う可能性もある。
日銀は9月18日に金融政策決定会合を開く。植田総裁はG20会議終了後、記者団に会議結果などを説明する予定だ。
Suehyeon Lee
shlee@bloomingbit.ioI'm reporter Suehyeon Lee, your Web3 Moderator.