バンクル、AIでトークン化株式の流動性供給を24時間管理
期間別予測トレンドレポート



AIエージェント金融プラットフォームのバンクル(Bankr)が、AIを活用してトークン化株式に流動性を供給するサービスを始めた。
バンクルは9月1日、コインベースの独自ブロックチェーン「ベース」上の分散型取引所(DEX)エアロドローム(Aerodrome)で、トークン化株式向けの流動性供給サービスを始めたと発表した。利用者に代わってAIが流動性ポジションを24時間管理するのが柱だ。バンクルは、自然言語の命令で利用できる初のトークン化株式向け流動性供給サービスだとして、これまで少数の専門マーケットメイカー(MM)が独占してきた役割に一般投資家も参加できるようになったと説明した。
利用者は、バンクルが対応するコインベースのトークン化株式を購入した後、簡単な文を入力すれば、エアロドロームの流動性プールに預け入れられる。その後に取引が発生すると、流動性提供者は自らが提供した資産の比率に応じて手数料を受け取る。
従来は利用者が自ら価格帯を設定し、市場環境に応じて随時ポジションを調整する必要があった。新サービスでは、AIエージェントが値動きを監視しながら、集中流動性(concentrated liquidity)のポジションを自動で再調整する。米株式市場が閉まる夜間や週末も動き続ける。
もっとも、ポジションの開設や主要条件の設定権限は利用者が持つ。AIが管理できるのは、利用者があらかじめ承認した範囲に限られる。
今回のサービスは、コインベースのトークン化株式が「B20標準」に基づき、ベース上でネイティブ形式で提供された時期に合わせて公開した。エアロドロームはアップルやエヌビディアなど、コインベースの主要なトークン化株式に流動性を供給している。
バンクルによると、エアロドロームはベース上で8月31日にトークン化株式が公開された後、4つの流動性プールで1億300万ドル(約165億円)相当の取引を処理した。バンクルの関係者は、トークン化株式取引向けの24時間流動性プールが実際に機能しうることを示したと語った。
バンクル創業者の0xディプロイヤー(0xDeployer)は「過去30年間、株式市場のマーケットメイクは閉鎖的な領域だった」と述べた。そのうえで「コインベースとエアロドロームは、これを誰でも参加できるパーミッションレス(permissionless)なオンチェーン市場に変えた」と強調した。「私たちはそこに、利用者が一文を入力するだけで参加できるサービスを加えただけだ」と付け加えた。
一方、コインベースのトークン化株式は、専門カストディアンが別途保管する原株を担保に発行される。取引サービスは米国外の特定地域で提供される。本人確認など、追加の資格要件が適用される場合もある。
エアロドロームの中核寄与者で、ドロモス・ラボ(Dromos Labs)のアレックス・カトラー最高経営責任者(CEO)は「流動性提供者はオンチェーン流動性を支える中核的な基盤だ」と指摘した。そのうえで、オンチェーン金融が成長するなか、市場の健全性を保つには流動性供給への参入障壁を下げることが不可欠だとの認識を示した。
JOON HYOUNG LEE
gilson@bloomingbit.ioCrypto Journalist based in Seoul