期間別予測トレンドレポート



米証券取引委員会(SEC)が暗号資産の新規公開発行(ICO)を巡る規制緩和に動いている。もっとも、かつてのICOブーム時と比べて投資家の関心は大きくしぼんでおり、制度見直しが実際の資金流入につながるかは見通せない。
ブルームバーグが8月27日に報じた。SECが8月に公表した暗号資産発行規制の適用除外案には、一定の要件を満たしたプロジェクトについて、正式な証券登録を経ずにトークンを公開販売できる仕組みを盛り込んだ。立ち上げ初期のプロジェクトは年間で最大500万ドル(約8億円)、規模の大きいプロジェクトは最大7500万ドル(約119億円)を調達できる。
今回の提案は、2017年のICOブーム後に続いたSECの強硬な規制路線からの相当大きな転換を意味する。ただ、足元の市場環境は当時と大きく異なる。投資資金はビットコイン(BTC)などの主要な暗号資産に加え、無期限先物や予測市場に移った。暗号資産ベンチャーキャピタル(VC)によるトークン投資も2025年以降、大幅に減少した。
ドラゴンフライのゼネラルパートナー、トム・シュミット氏は「数年前に出ていれば、もっと有用だったはずだ」と述べた。そのうえで「今は資金調達よりも、クラリティ法(CLARITY Act)が解決すべき市場構造の問題の方が急を要する」と指摘した。
業界では、規制の不確実性を和らげる点で意義があるとの評価もある。SEC案には、発行体が約束した開発・経営活動を完了するか、恒久的に中止した場合、トークン販売時に成立した投資契約の関係を終了できるようにする内容も盛り込まれた。
GSRのリサーチアナリスト、カルロス・グスマン氏は「2026年のICOは2018年のICOとは違う」と語った。ホワイトペーパーとアイデアだけで資金を集める時代は終わったとの認識を示した。
YM Lee
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