概要
- 米OCCとFDICは、「不健全または不安全な慣行」の定義を明確にし、実際の法令違反と重大な財務リスクに監督を集中させる方針を示した。
- 新規則は、監督当局が問題を指摘する際に重大な財務リスクや法令順守上の問題と結び付けるよう求め、非財務項目より実質的な金融リスクを優先する内容とした。
- 暗号資産業界では、今回の措置によって銀行が暗号資産企業へのサービス提供を制限する圧力が弱まる可能性があるとの受け止めが出ている。あわせて、「オペレーション・チョークポイント2.0」を巻き戻す重要な措置だと評価している。
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米通貨監督庁(OCC)と連邦預金保険公社(FDIC)は、銀行監督で適用してきた「不健全または不安全な慣行(unsafe or unsound practices)」の定義を明確にした。実際の法令違反や重大な財務リスクに監督を絞り込む内容で、暗号資産企業など合法的な顧客を巡る銀行側の規制上の不確実性は和らぐ可能性がある。
OCCとFDICは8月27日、「不健全または不安全な慣行」に関する統一的な定義と銀行監督基準を盛り込んだ最終規則を公表した。規則は連邦官報への掲載から60日後に発効する。
新規則の柱は、監督当局が問題を指摘する際、それを重大な財務リスク、または銀行関連の法令・規則の順守問題と結び付ける点にある。監督官は方針や手続き、文書化といった非財務の論点より、実質的な金融リスクを優先して扱うことになる。
銀行に是正を求める「注意必要事項(MRA・Matters Requiring Attention)」の発出基準も統一した。OCCとFDICは、金融機関ごとのリスク要因を踏まえて監督基準を適用すると説明した。あわせて、この規則の適用対象は両機関が直接監督する金融機関に限られるとした。
暗号資産業界では、今回の措置が銀行による暗号資産企業向けサービスの制限緩和につながるとの受け止めが出ている。クリプト・イン・アメリカの司会者であるエレノア・テレット氏はXへの投稿で、監督当局が曖昧な評判リスクや手続き上の懸念を根拠に、銀行に対して合法的な顧客である暗号資産企業との取引を控えるよう迫るのは、今後難しくなると分析した。
同氏は今回の規則について、いわゆる「オペレーション・チョークポイント2.0」を巻き戻す、もう一つの重要な措置だと評価した。オペレーション・チョークポイント2.0は、米規制当局が銀行監督を通じて暗号資産企業の金融サービスへのアクセスを制限したとする業界側の主張を指す。
YM Lee
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