ダラス連銀、預金トークン化で米銀の貸し出し余力最大7000億ドル減も
JOON HYOUNG LEE
概要
- ダラス連邦準備銀行は、トークン化預金の普及で米銀の貸し出し余力が最大7000億ドル減る可能性があると明らかにした。
- トークン化で預金者の金利感応度が高まり、預金移動が速くなれば、銀行が負担できる長期の金利リスクの規模が縮小しうると指摘した。
- ブラジルのPixの事例では、銀行が国債など流動資産の比率を高め、貸し出しの仲介機能を縮小する現象が観察された。
期間別予測トレンドレポート



預金のトークン化が広がれば、米銀の貸し出し余力が最大7000億ドル(約112兆円)減る可能性があるとの分析が明らかになった。
コインデスクが8月25日に伝えたところによると、ダラス連邦準備銀行は最近公表した報告書で、トークン化技術が銀行預金の安定性を損なうおそれがあると指摘した。
ダラス連銀が注目したのは、トークン化技術が普及した場合、預金者がより高い金利を求めて資金を移しやすくなる点だ。トークン化によってリアルタイム取引が可能になれば、他の銀行がより高い金利を提示した際、顧客はほぼ即時に預金を移せるようになる。
報告書は、預金の平均維持期間を4年と仮定した。このうえで、トークン化により預金者の金利感応度が従来より10%高まると、銀行が負担できる長期金利リスクの規模は約7000億ドル(約112兆円)縮小する可能性があると分析した。
別の前提として、預金が銀行にとどまる想定期間が10%短くなる場合には、関連する余力が約5800億ドル(約92兆円)減ると試算した。
ブラジルが導入した即時決済網「Pix」でも同様の現象が観察された。Pixの利用が広がった後、現地銀行は国債など流動資産の比率を高める一方、貸し出しの仲介機能は縮小したという。
JOON HYOUNG LEE
gilson@bloomingbit.ioCrypto Journalist based in Seoul