金先物が3カ月ぶり高値、年末にかけ一段高の見方
概要
- 金価格は3カ月ぶりの高値を付け、今月の上昇率は16%に迫った。米上場の金鉱株も今月だけで32%上昇した。
- UBSとウェルズ・ファーゴは、ドル安観測、脱ドル化、中央銀行の買い、金ETFへの資金流入を背景に、年末まで金価格が一段高となる可能性が大きいと示した。
- レイ・ダリオは資産の10〜15%を金に配分するよう勧めた一方、ゴールドマン・サックスは短期のテクニカルな下落リスクとジャクソンホール会議を重要変数に挙げた。
期間別予測トレンドレポート



金価格が6カ月続いた下落基調から反転し、3カ月ぶりの高値を回復した。米財務省が長期国債の買い戻しを拡大し、ドルの価値を巡る不安が強まるなか、中央銀行と民間の買いが持ち直したためだ。ウォール街では短期的な過熱を警戒しつつも、中長期では上昇基調が続くとの見通しが相次いでいる。
8月26日の米ニューヨーク商品取引所で、12月物の金先物は取引時間中に1トロイオンス当たり4700.6ドル(約74万9000円)まで上昇し、5月以降で最高値を付けた。前日の国際原油相場の下落と長期金利の上昇一服を受け、高値からやや押し戻されたものの、月間の上昇率は16%に迫った。米上場の金鉱株は今月だけで32%上げた。
年初に5500ドル(約87万6000円)を突破した金価格は、利上げ懸念やイラン戦争、原油急騰が重なって急落した。6〜7月の株式相場の調整局面では、レバレッジ解消に巻き込まれ、4000ドル台まで後退した。今月に入って流れを変えたのはドル安観測だ。UBSのマーク・ヘーフェレ最高投資責任者(CIO)は8月26日、米財務省による買い戻し拡大が長期的な財政見通しへの懸念を刺激し、「ドル離れ」への投資家の関心が再び高まったと指摘した。そのうえで、脱ドル化の恩恵を受けて金が一段高となる可能性があると語った。

米有力ヘッジファンド、ブリッジウォーターの創業者レイ・ダリオは、米国が早ければ3年以内に債務危機に直面する可能性があるとして、資産の10〜15%を金に配分するよう勧めた。
現物需要も増えている。中国人民銀行は7月、金保有を20トン積み増し、約3年ぶりの大幅増となった。ウェルズ・ファーゴは、金上場投資信託(ETF)への資金流入と中央銀行の買いの回復が相場を支えるとして、年末の目標価格を4900〜5100ドル(約78万円〜81万2000円)に据え置いた。
短期で上昇ピッチが急だっただけに、テクニカル面での下落リスクを警戒する声も強まっている。ゴールドマン・サックスは、金高期待が急速に積み上がっており、悪材料が出れば下げ幅が大きくなり得ると分析した。8月28日に予定されるジャクソンホール会議を重要な変数に挙げた。
ビン・ナンセ記者
Korea Economic Daily
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