期間別予測トレンドレポート



日銀が年内に2回利上げするとの見方が、東京の金融市場で広がっている。9月に政策金利を引き上げた後、12月に追加利上げに踏み切るシナリオだ。日本の金融引き締めが本格化すれば、1ドル=164円近辺まで下落した円相場が中長期的に持ち直す可能性もある。
◇3カ月ごとの利上げも
日銀によると、追加利上げの是非を議論する金融政策決定会合は9月17〜18日に開く。東京の金融市場では、9月の利上げ確率を8割超とみる向きが多い。一部の金融機関は、9月の利上げを前提に債券運用戦略を組んでいるとされる。
市場では、日銀が9月に利上げした後、12月にも追加利上げする可能性があるとの観測が出ている。9月に引き上げれば、直前の6月利上げからわずか3カ月後となる。12月に再び動けば、また3カ月間隔の利上げとなる。これまでおおむね6カ月間隔で続けてきた利上げペースを2倍に速める形だ。
日銀が利上げペースの加速を検討する背景には、円安がなかなか収まらないことがある。ドル円相場は7月、1ドル=164円に迫った。円の対ドル相場は1986年以来、約40年ぶりの安値水準まで下落した。7月末に日米が協調して円買い介入に動いた後は一時156円台まで円高に振れたが、8月に入って再び160円前後まで円安が進んだ。
日本経済新聞によると、日本政府関係者は「米国側が示した協調介入の条件には、日銀の利上げ加速が含まれていた」と語った。日本の低い政策金利が円安を促す主因の一つとされるため、米国が日銀に追加の金融引き締めを求めているという。
日銀も、円安が物価を再び押し上げる可能性を警戒している。7月の企業物価指数は前年同月比7.2%上昇した。生鮮食品とエネルギーを除く消費者物価上昇率も1.9%となり、9カ月ぶりに伸びが拡大した。企業が原材料費や輸入コストの上昇分を従来より早く販売価格に転嫁し、円安発のインフレが再燃しかねないとの懸念が強まっている。
日銀内では「利上げペースを引き上げなければ、物価が想定以上に上昇し、経済に大きな悪影響を及ぼしかねない」「半年に1度だった利上げ間隔を短縮すべきだとの認識で、多くの政策委員が一致している」との声が上がっている。
◇円安是正には財政負担の壁
日銀の引き締め姿勢が鮮明になるにつれ、市場では円相場がすでに底入れした可能性を指摘する声も増えている。最大の根拠は日米金利差の縮小だ。日銀が利上げを続ける一方、米国は2028年前後に景気減速への懸念から利下げに転じる可能性があるためだ。一部では、日銀の政策金利が年2%超まで上がるとの予想もある。
SMBC日興証券は、円相場が2027年に一時1ドル=145円程度まで上昇する可能性があるとみている。ただ、貿易・サービス収支の赤字や海外証券投資の拡大など、構造的な円売り要因は残る。このため、すぐに円高基調へ転換するというより、中長期的に円安が緩やかに修正される公算が大きい。
問題は、利上げを急ぐほど日本政府の財政負担も膨らむ点にある。日本は足元で1347兆円の政府債務を抱える。国債金利が上昇すれば、既発国債の満期到来に伴う借り換えのたびに、より高い利払い負担を強いられることになる。
日本の財務省は、2027年度の国債の元利払い費が過去最大の36兆6000億円に達すると見込む。2026年度当初予算より5兆3000億円増える。金利が上がるほど、巨額の政府債務を維持するコストは膨らむ。円安と物価高を抑えるには利上げが必要だが、引き締めを急ぐほど財政負担が重くなるというジレンマに直面している。
東京=チェ・マンス 韓国経済新聞特派員 bebop@hankyung.com
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