米加通商交渉が決裂、カナダ製品200億ドルに50%関税 報復合戦の恐れ
概要
- 米国はカナダ製輸入品の約200億ドル相当に50%関税を課す方針を明らかにした。
- カナダは新たな関税に「ドル・フォー・ドル」で対抗する考えを示し、通商戦争再燃の可能性が高まった。
- ワシントン・ポストは、両国の報復の応酬が続けば、北米の通商秩序全体が揺らぐ可能性があると指摘した。
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米国とカナダの通商交渉が決裂し、米国はカナダからの輸入品約200億ドル(約3兆1800億円)に50%の関税を課す。カナダも対抗措置を予告しており、両国の関税戦争が再燃する可能性が高まっている。
AP通信やAFP通信が8月21日に伝えた。ジェイミソン・グリア米通商代表部(USTR)代表は同日、X(旧ツイッター)への投稿で、カナダが今週初めに合意した条件に基づく通商協定の最終妥結を拒んだと明らかにした。
両国は当初8月19日としていた関税発動の期限を3日延長し、土壇場の交渉を続けてきたが、最終合意には届かなかった。これを受け、ドナルド・トランプ米政権は8月22日午前0時から、カナダ製輸入品約200億ドルに50%の関税を課す。対象は一部の乳製品やビール、ワインなどの酒類、ホッケー用品、機械、繊維、セメント、家具などだ。
米通商代表部は、対象品目の年間輸入額がカナダからの輸入全体の約5%に当たると試算した。関税の法的根拠として示したのは、1930年制定の米関税法338条だ。同条は、米国の商業活動を差別する国に対し、大統領が最大50%の関税を課すことを認めている。
グリア氏は、米国はカナダに対し、米市場の主要輸出国のなかでも最高水準の待遇を提示すると提案したと主張した。一方で、カナダが新たな要求を持ち出し、既存の約束を覆したため、ここ数日慎重に築いてきた均衡が崩れたと訴えた。
さらに、カナダは主要7カ国(G7)のなかで最も速く成長する経済である米国と協力する機会を自ら逃したと付け加えた。米国がカナダの問題視してきた鉄鋼やアルミニウムなどの関税を大幅に引き下げる案を示したにもかかわらず、カナダが拒んだとして、交渉決裂の責任はカナダ側にあるとの認識を示した。
今回の新関税に先立ち、トランプ政権は通商拡大法232条を使い、カナダ産の鉄鋼・アルミニウムに50%、自動車に25%の関税を課してきた。カナダの主要産業を標的にした措置だ。トランプ大統領は7月、カナダが自動車、酒類、乳製品の各産業で貿易差別をしているとして、一部のカナダ製輸入品に追加で50%の関税を課す方針を予告していた。その後、両国の交渉団はここ数週間、水面下で集中的な交渉を続けたが、溝は埋まらなかった。
マーク・カーニー・カナダ首相は交渉決裂後の声明で、8月21日夜に米国との通商交渉を打ち切る決定を下し、カナダ側の交渉団にオタワへ戻るよう指示したと明らかにした。あわせて、自国の労働者と企業を守るため、今回の関税については米国に相応の代償を払わせると強調した。米国の土壇場の提案は不公正で非経済的であり、いかなる合意も信頼しにくくする内容だったと反発した。
カーニー首相が新関税に「ドル・フォー・ドル」で対抗する考えを示したことで、両国の通商戦争が再燃する可能性は一段と高まった。米紙ワシントン・ポストは、今回の関税措置そのものが米消費者に与える影響は大きくないとみる。一方で、報復の応酬が続けば、北米の通商秩序全体が揺らぐ恐れがあると指摘した。
カン・ギョンジュ記者 qurasoha@hankyung.com
Korea Economic Daily
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