金より光った金鉱株ETF、1カ月で30%高
概要
- HANAROグローバル金採掘企業ETFは、過去1カ月の収益率30.78%で、韓国上場ETFの中で最も高かった。
- 金鉱企業は、金価格の構造的な上昇局面でレバレッジ効果が大きく、利益率の拡大が進みやすいうえ、下値リスクが限られるとした。
- 証券業界では、財政健全性を巡る不確実性とドルへの信認低下が続けば、金価格の上昇基調が続く可能性があるとみている。
期間別予測トレンドレポート



韓国のETF市場は2026年上期、純資産500兆ウォン(約57兆3000億円)時代に入り、新たな歴史を刻んでいる。5月末に上場したサムスン電子とSKハイニックスのレバレッジ型ETFは、韓国を超えて世界の株式市場でも注目を集めた。補助的な投資手段とみなされてきたETFは、いまや中核的な投資商品として定着しつつある。<ETFズームイン>では、複雑さを増すETF市場を掘り下げる。[編集者注]
この1カ月、世界の金鉱企業に投資する上場投資信託(ETF)が30%超上昇し、注目を集めている。金価格の構造的な上昇を背景に、採掘企業の利益率改善効果が大きくなるとの期待が相場を押し上げたためだ。
コスコムETFチェックによると、8月21日時点の過去1カ月の韓国上場ETFの騰落率(配当再投資ベース)では、NHアムンディ資産運用の「HANAROグローバル金採掘企業」が30.78%と首位だった。
HANAROグローバル金採掘企業は、世界の金鉱企業株に投資するETFだ。8月20日時点で組み入れ比率が5%を超える銘柄は、ニューモント(Newmont)12.53%、アグニコ・イーグル・マインズ(Agnico Eagle Mines)9.77%、バリック・マイニング(Barrick Mining)7.07%、ウィートン・プレシャス・メタルズ(Wheaton Precious Metals)6.29%、アングロゴールド・アシャンティ(AngloGold Ashanti)5.14%だった。
組み入れ比率が最も高いニューモントは、世界最大級の金鉱企業の一つだ。1921年設立で100年を超える業歴を持ち、S&P500種株価指数に採用されている金鉱企業でもある。
インベスティング・ドットコムによると、8月20日時点の過去1カ月の上昇率はニューモントが38.00%だった。同期間のS&P500種株価指数の上昇率は1.76%で、上げの大きさが際立つ。このほか、アグニコ・イーグル・マインズは49.72%、バリック・マイニングは27.22%、ウィートン・プレシャス・メタルズは36.64%、アングロゴールド・アシャンティは46.68%上昇した。組み入れ比率が5%を超える銘柄はいずれも大幅高となった。
HANAROグローバル金採掘企業の過去1カ月の成績は、金先物や現物に投資するETFを大きく上回った。この間、「KODEXゴールド先物(H)」は11.77%、「TIGERゴールド先物(H)」は11.48%上昇した。「ACE KRX金現物」は6.81%、「TIGER KRX金現物」は6.18%の上昇にとどまった。

金鉱企業は、金価格が構造的に上昇する局面でレバレッジ効果が最大化しやすい。固定費の比率が高いため、金価格が上がると利益率が急速に拡大する。ユアンタ証券によると、2026年1〜3月期の総維持費用(AISC)は前年同期比16.2%上昇した一方、金価格は49.4%上がった。
下値リスクが限られる点も、金鉱企業の投資妙味として挙がる。2026年1〜3月期時点では、世界の金生産量の約99%が金価格を下回るコスト帯に位置していた。このため金価格が調整しても、大半の金鉱企業は黒字を維持でき、利益率の下振れリスクは限られるという。
グローバル金採掘企業ETFが高い収益率を記録するなか、証券業界では金価格の上昇基調が続くとみている。相場の方向性を左右するのは金利の「水準」ではなく、「上昇理由」だという見方に基づく。
ユアンタ証券のコ・ギョンボム研究員は「最近は米30年国債利回りが年5.3%を超えているにもかかわらず、金価格も連れ高している」と指摘した。そのうえで「成長期待に伴う金利上昇は金価格の下落につながるが、財政不安を背景とする金利上昇は、むしろ金価格の上昇につながる」と語った。
最近は米国だけでなく、日本、ドイツ、フランスなど主要国の長期金利が同時に上昇している。コ研究員は、足元の金利上昇は財政健全性を巡る不確実性を背景にタームプレミアムが拡大しているためだと分析する。これに伴い、金利は上昇する一方でドルの価値はむしろ下がる現象が起きていると説明した。
コ研究員は「最近、米財務省は長期債の買い戻し規模を2倍に拡大したが、長期金利を押し上げる根本要因を解消するには限界がある」と述べた。さらに「財政健全性への懸念がなお残るなか、ドルへの信認低下は金価格の上昇基調につながる」との見通しを示した。
イ・ス 韓経ドットコム記者 2su@hankyung.com
Korea Economic Daily
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