米政権、イラン戦の目標引き下げ 長期化で出口戦略見直しか
概要
- トランプ政権がイラン戦争で、完全降伏、体制転換、核兵器の恒久的な阻止の目標を引き下げていると分析した。
- J・D・バンス副大統領が、石油とガス価格を低く保つ原油価格の安定を第1の目標に、イランの非核化を第2の目標に挙げたと伝えた。
- イラン戦争の目標が、戦争前の水準でのエネルギー価格の安定へ後退すれば、今回の戦争の実質的な成果はほとんどないとの評価につながると報じた。
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CNNは、ドナルド・トランプ米政権がイランとの戦争の長期化を受け、当初掲げた目標を段階的に引き下げていると分析した。戦争初期にはイランの完全降伏や体制転換、核兵器の恒久的な阻止を掲げていたが、足元では原油価格の安定と非核化に重点が移っているという。

今回の戦争は、米国が2月28日にイスラエルとともにイランを空爆したことで始まった。
トランプ政権は開戦当初、イランの完全降伏、体制転換、核兵器の恒久的な阻止に加え、中東でイランの代理勢力への支援をやめさせることを目標に据えていた。
ところが、6月中旬に成立した終戦に向けた了解覚書(MOU)が頓挫し、戦争が事実上6カ月近く続いたため、当初の目標も大きく切り下がったとCNNはみる。
こうした変化を示す材料として挙がったのが、J・D・バンス副大統領の最近の発言だ。
バンス副大統領は8月14日、FOXニュースのインタビューで戦争終結の道筋を問われ、「第1の目標は、米国民のために石油とガスの価格を低く保つことだ」と述べたうえで、「第2の目標は、イランが決して核兵器を持てないようにすることだ」と語った。
CNNは、原油価格の安定が非核化より先に第1目標として示された点を重視した。
これに対し、ホワイトハウスのキャロライン・レビット報道官はその後、「2つの目標はいずれも大統領にとって同じだけ重要だ」と説明した。ただ、開戦後一貫してイランの核兵器阻止を最優先課題に据えてきた従来のホワイトハウスの方針とは温度差がある。
実際、トランプ大統領は5月、米国民の経済状況を踏まえて戦争の解決を図るのかと問われた際、「全く考慮していない」と答えていた。非核化を優先していたことを示す発言と受け止められる。
CNNは、トランプ政権が原油価格の安定を最優先目標として強調し始めたことについて、開戦当初より大幅に低い水準で戦争を終わらせるために目標を調整していることを裏付けると指摘した。
トランプ大統領の最近の発言からも変化がにじむ。イランに濃縮ウランの引き渡しを求め続けるのではなく、「イランの核計画には十分な打撃を与えた。核物質はあまりに深く埋まっている」と述べたり、「宇宙から監視すればよい」と語ったりしており、要求水準を下げているように映る。
イランが封鎖したホルムズ海峡は戦争前には開放されていた。このため「エネルギー価格の安定」という目標は、事実上、戦争前の状態に戻す水準にとどまるとの指摘もある。
CNNは、トランプ政権が戦争前の状態への回帰で満足するなら、今回の戦争で得た実質的な成果がほとんどないことを自ら認めることになりかねないと論じた。
キム・デヨン 韓経ドットコム記者 kdy@hankyung.com
Korea Economic Daily
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