半導体高値論広がるなかKB証券が強気維持 サムスン電子「上昇局面入り」
期間別予測トレンドレポート


サムスン電子とSKハイニックスの来年営業利益は計964兆ウォン(約108兆円)
大規模な株主還元はバリュエーション再評価の材料に
高値から49%下落のサムスン電子、「上昇開始」

証券業界で「半導体高値論」が広がるなか、KB証券がサムスン電子とSKハイニックスに対する強気のリポートを相次ぎ公表した。メモリー市況が従来の景気循環とは異なり、供給制約を伴う長期の超好況局面に入ったと判断しているためだ。他の証券会社が目標株価を相次ぎ引き下げるなか、KB証券だけが強い楽観論を打ち出した背景に関心が集まっている。
「サムスン電子・SKハイニックス株は極端な割安圏」
8月15日、金融投資業界によると、KB証券のキム・ドンウォン調査本部長は最近のリポートで、サムスン電子とSKハイニックスの合算営業利益が前年の91兆ウォン(約10兆2000億円)から、今年は641兆ウォン(約71兆8000億円)、来年は964兆ウォン(約108兆円)へ急増し、1000兆ウォン(約112兆円)に迫るとの見通しを示した。内訳は今年がサムスン電子382兆ウォン(約42兆8000億円)、SKハイニックス259兆ウォン(約29兆円)、来年がサムスン電子575兆ウォン(約64兆4000億円)、SKハイニックス389兆ウォン(約43兆6000億円)という。
キム氏は、サムスン電子の7〜9月期営業利益が前年同期比817%増の112兆ウォン(約12兆5000億円)になると分析した。営業利益率は55%を見込む。前年10〜12月期の20兆ウォン(約2兆2000億円)以降、4四半期連続で過去最高を更新するという。SKハイニックスの7〜9月期営業利益も前年同期比579%増の77兆ウォン(約8兆6000億円)、営業利益率78%と推計した。
根拠として挙げたのが、ハイパースケーラーと呼ばれる大手クラウド企業向けの5年長期供給契約(LTA)の本格反映だ。メモリー総生産量の60%以上ですでに供給先が確定しており、価格も同時に上昇するとの見方を示した。
KB証券は、こうした圧倒的な業績見通しを踏まえると、両社の株価は足元で極端に割安だとみる。キム氏は、両社の来年の推定営業利益が前年に比べてそれぞれ13.2倍、8.2倍に増えると指摘した。その一方で、8月12日終値基準の2027年株価収益率(PER)はサムスン電子が3.7倍、SKハイニックスが3.2倍にとどまり、来年の業績改善見通しが株価にまったく織り込まれていないと主張した。
さらに、近く公表されるサムスン電子とSKハイニックスの新たな株主還元策について、TSMCの事例と同様に、バリュエーション再評価と株価上昇を同時に促すとの見通しを示した。中長期の需給基盤が一段と強まるなか、再評価が本格化し、株価の一段高につながると強調した。
大規模な株主還元は、テマセクやアブダビ投資庁(ADIA)など世界の政府系ファンドや大型の長期資金の流入も促しうるとキム氏は述べた。中長期の需給基盤が強まり、バリュエーション再評価が本格化するとの見方を示した。

「サムスン電子の株価調整は終了」 上昇トレンド入り見通し
キム氏はこれに先立つ8月12日にも、サムスン電子の株主還元を分析したリポートを公表した。そのなかで、サムスン電子株は高値から49%下落し、12カ月先行PERが4.0倍まで低下した状態にあると指摘したうえで、調整局面の終盤を経て、いまは上昇トレンドの始まりに備える局面だと分析した。
株価調整が終わったと判断する理由について、キム氏は、上場準備中のオープンAIが早ければ年内に新規株式公開(IPO)を通じて大規模な資金を調達する見通しとなり、市場の重荷だったAI循環金融への懸念と投資持続性を巡る不確実性が大きく和らぐ可能性が高い点を挙げた。
加えて、6〜7月のサムスン電子株急落を招いた過度な信用レバレッジの持ち高が相当程度整理され、需給要因による短期調整もいったん一服したと判断していると説明した。近く公表される大規模な株主還元策が、今後の株価上昇をけん引する強力な触媒になる点も、こうした判断の根拠だと付け加えた。
KB証券は、2028年まで少なくとも3年間はメモリー供給不足が続くとみている。キム氏は、今月時点でビッグテック顧客のメモリー需要充足率が60%水準にとどまり、供給不足はむしろ深刻化していると指摘した。とりわけ今年の未充足需要は来年に繰り延べられ、来年に満たせなかった需要は再び2028年へ先送りされるなど、需要繰り延べの連鎖効果が見込まれると分析した。
一方で、メモリーの新規生産ラインの完成には少なくとも3年以上かかるため、供給を短期間で増やすのは現実的に難しいとも説明した。このため、2028年まで最低3年間はメモリー供給不足が続くと補足した。
こうしたKB証券の分析は、足元でサムスン電子を巡る「半導体高値論」が投資家の間で広がるなかで示され、注目を集めている。キウム証券は最近、サムスン電子の目標株価を従来の39万ウォン(約4万3700円)から35万ウォン(約3万9200円)に引き下げた。未来アセット証券は55万ウォン(約6万1600円)から37万ウォン(約4万1400円)へ、新韓投資証券は59万ウォン(約6万6100円)から45万ウォン(約5万400円)へ、サムスン証券は50万ウォン(約5万6000円)から40万ウォン(約4万4800円)へ、それぞれ目標株価を下げた。
業界関係者は、KB証券がとりわけ強い見通しを打ち出す背景には、キム氏を中心にメモリー市況やサムスン電子、SKハイニックスの業績を継続的に追い、市場の変曲点を見極めてきた経験があると語った。今回も単なる楽観論ではなく、メモリー市況を典型的な循環の繰り返しではなく、半導体の歴史上ほぼ初めて起きている極端な供給制約の長期化として捉えているためだと説明した。
カン・ギョンジュ 韓経ドットコム記者 qurasoha@hankyung.com
Korea Economic Daily
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