「9440億ウォンの算定は妥当か」 SK財産分与の上告巡り財界で異論
概要
- チェ・テウォン会長側は財産分与金9440億ウォン判決を不服として上告し、分割対象財産の形成過程や寄与度の判断を巡る見解の相違も反映されたとされる。
- ハイニックス買収とSKシルトロン株29.4%の取得時期を踏まえ、ノ氏の財産形成への寄与度を改めて検証する必要があるとの財界の見方が出ている。
- 韓国大法院はノ・テウ元大統領の300億ウォン支援をノ氏の財産形成への寄与と認めなかった一方、差し戻し審では財産分与金9440億ウォンの支払いを命じる判決が下された。
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チェ・テウォンSKグループ会長側が離婚訴訟の財産分与判決を不服として上告したのを受け、財界の一部で財産分与額9440億ウォン(約1057億円)の算定の妥当性を疑問視する声が上がっている。
8月15日に産業界が伝えたところによると、今回の上告には分与額の規模だけでなく、分割対象財産が形成された過程や寄与度の判断を巡る見解の相違も反映されたという。
焦点の一つは、SKグループの中核事業に育った半導体事業の形成過程だ。財産分与は婚姻期間中に夫婦が共同で形成した財産を分ける制度であるだけに、企業価値の上昇過程でノ・ソヨン氏が実際にどのように寄与したのかを見極める必要があるとの指摘が出ている。
代表例として取り沙汰されているのが、2011年のハイニックス半導体買収だ。SKグループは当時、ハイニックスを3兆4267億ウォン(約3838億円)で買収した。半導体市況の低迷でハイニックスの業績が悪化し、売却作業も長期にわたり難航していた時期だった。グループ内には反対論もあったが、チェ会長は買収を押し切った。その後、ハイニックスはSKグループの中核系列会社へと成長した。
この過程を巡っては、ノ氏が当時のハイニックス買収に反対していたとの主張も出ている。財界関係者によると、ノ氏は2011〜2012年ごろ、グループの主要経営陣に「ハイニックスを買収するな」「買収すれば皆が共倒れになる」といった内容のショートメッセージを送ったとされる。当時のノ氏はSKグループで公式な役職に就いていなかった。
あわせて、チェ会長が保有するSKシルトロン株29.4%の形成時点も争点に浮上している。チェ会長が同株を確保したのは2017年で、2人が事実上の別居状態に入ったとされる2011年から約6年後にあたる。当時、チェ会長は裁判所に離婚調停を申し立てていた。
産業界の一部では、ハイニックス買収の経緯とSKシルトロン株の取得時期をあわせて考えれば、ノ氏の財産形成への寄与度を改めて検証する必要があるとみている。
ある産業界関係者は「夫婦としての結び付きや協力が存在し得なかった断絶期間に、個人が全面的に財務リスクを負って実現した投資成果まで分与対象財産に含めるのは常識に合わない」と語った。そのうえで「過去の買収反対の経緯には目をつぶり、グローバル企業へ飛躍した今になってその果実を求めるのは無理があるとの声がある」と指摘した。
一方、韓国大法院はノ・テウ元大統領による300億ウォン(約33億6000万円)の支援について、ノ氏の財産形成への寄与として参酌できないと判断し、事件をソウル高裁に差し戻した。その後の差し戻し審で、ソウル高裁は7月24日、チェ会長がノ氏に財産分与金9440億ウォンを支払うべきだとする判決を言い渡した。チェ会長側はこれを不服として上告状を提出した。ただ、上告状は一部で伝えられた「締め切り1分前」ではなく、上告期限の最終日午後に提出されたことが分かっている。

イ・ジョンウ 韓経ドットコム記者 krse9059@hankyung.com
Uk Jin
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