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米40兆ドル債務の重荷、30年債発行利回り25年ぶり高水準

出典
Korea Economic Daily

概要

  • 米国の30年満期国債の発行利回り年5.22%と25年ぶりの高水準を記録し、投資家がより高い利回りを求めていることが明らかになった。
  • 40兆ドルの米政府債務財政赤字の拡大、国債増発への懸念を背景に、長期国債の期間プレミアムが拡大しており、国債利回りは簡単には低下しにくいと伝えた。
  • 米財務省は長期国債の発行縮小短期国債の発行拡大を示唆したが、市場では予算緊縮なしに国債利回りの負担は和らがないとの見方が出ていると伝えた。

期間別予測トレンドレポート

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インフレ鈍化期待でも30年債の発行利回りは上昇

国防費などで財政赤字が拡大

市場は国債増発を予想

投資家の「プレミアム」要求強まる

「緊縮なしでは金利低下は難しい」

写真:Shutterstock
写真:Shutterstock

米30年国債の発行利回りが25年ぶりの高水準を付けた。インフレ鈍化期待を背景に市場金利が低下するなか、新発債の利回りは逆に上昇した。40兆ドル(約6380兆円)に迫る米政府債務を背景に、今後も長期国債の発行増加が避けられないとの見方が、新規発行利回りを押し上げた。市場では、米政府が歳出抑制と財政赤字縮小に踏み込まなければ、国債利回りは下がりにくいとの見方が強い。

新規入札の需要は高かったが

米財務省は8月13日に実施した250億ドル(約4兆円)規模の30年国債入札で、発行利回りが年5.22%に決まったと発表した。2001年8月に記録した年5.52%以来の高水準だ。前月の5.06%に比べ0.16ポイント高く、ドナルド・トランプ米大統領の就任直前だった2025年1月の4.91%と比べると0.31ポイント上回る。8月12日に実施した420億ドル(約6兆7000億円)規模の10年国債入札でも、発行利回りは年4.68%と2007年以降で最も高かった。

米40兆ドル債務の重荷、30年債発行利回り25年ぶり高水準
米40兆ドル債務の重荷、30年債発行利回り25年ぶり高水準

30年国債の応札倍率は2.39倍と、直近6回平均の2.36倍を上回った。ただ、海外需要を示す間接落札比率は66.8%と、直近平均の67.0%をやや下回った。TD証券のゲナディ・ゴールドバーグ米金利ストラテジストは「長期債への需要はなおあるが、投資家はより高い利回りを求めている」と指摘した。

長期債の増発懸念

流通市場で取引される既発債の動きは異なった。7月の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)が落ち着きを示し、インフレ懸念は和らいだ。米財務省の8月13日午後3時30分公表値では、30年国債の市場利回りは年5.21%と前日比0.03ポイント低下した。10年国債も年4.63%と0.05ポイント下げた。米連邦準備理事会(Fed)が9月はもちろん年末まで政策金利を引き上げないとの見方が広がったためだ。

それでも新規発行利回りが高かったのは、先行き不透明感の強まりに対する投資家の警戒があるためだ。長期国債に求める期間プレミアムが拡大している。

直接の要因は、8月11日時点で39兆9419億ドル(約6370兆円)に達した米政府債務にある。財政赤字も膨らんでいる。金利上昇に伴う国債借り換え費用の増加や関税還付、国防費の拡大などを受け、7月までの累計赤字は1兆1963億ドル(約191兆円)となった。前年同期比では30.2%増えた。

それでも米政府は財政緊縮のシグナルを出していない。このため、国債発行は今後も増える公算が大きい。投資家が将来の国債供給増加の可能性を利回りに織り込もうとしているわけだ。

インフレ懸念が完全に解消していないことも背景にある。Fedが政策金利判断で重視する7月のコア・総合の個人消費支出(PCE)物価指数は、8月26日に公表される予定で、いずれも3%を上回ると見込まれている。足元の原油高が8月の物価に再び反映される可能性も大きい。物価上昇率が高くなるとみれば、長期国債の投資家は一段と高い利回りを求める。

Fed内では、人工知能(AI)投資競争がインフレを刺激するとの懸念も強まっている。タカ派として知られるベス・ハマック米クリーブランド連銀総裁は8月13日の講演で「企業の間では資金調達や借り入れを通じた投資の過熱が起きている」と述べたうえで、「これは物価を押し上げる要因だ」と強調した。

重くなる財務省の負担

こうした動きは米財務省の負担に直結する。長期国債の供給過剰懸念に対応するため、8月5日に長期国債の発行縮小の可能性を示唆したことがその表れだ。必要資金を主に短期国債で調達する考えをにじませた。

短期国債の発行を増やせば、ひとまず長期国債発行時の高い利払い負担は抑えられる。半面、より短い間隔で借り換えが必要になり、金利変動の影響を受けやすくなる弱点がある。BTGパクチュアル・アセット・マネジメントのジョン・パス・パートナーは8月13日、ブルームバーグ通信に「唯一確実な解決策は米政府の予算緊縮だ」と語った。そのうえで「長短国債の構成比を調整するだけでは、無責任な弥縫策になりかねない」と警鐘を鳴らした。

ニューヨーク=ファン・ジョンス特派員 hjs@hankyung.com

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