エヌビディアAI半導体に5000億ドル賭け、GPUリース10年の実績に注目
期間別予測トレンドレポート


ウォール街、エヌビディアAI半導体の残存価値に着目
「時間がたっても価値は下がらない」との見方

エヌビディアが人工知能(AI)半導体を新たな金融資産にする試みに乗り出した。ウォール街の大手金融機関と5000億ドル(約79兆6000億円)規模のAIインフラ向け資金調達プラットフォームを構築する。焦点は、データセンター向けの画像処理半導体(GPU)が、自動車や航空機のように時間がたっても担保価値を保てるかどうかだ。AI需要の拡大で旧型チップでも長期に収益を生むとの期待がある一方、技術進歩で価値が急速に低下するとの懸念もある。
8月13日付のフィナンシャル・タイムズ(FT)などによると、エヌビディアは8月10日、アポロ・グローバル、ブラックロック(BlackRock)、ブラックストーン、ブルックフィールド・アセット・マネジメント、ゴールドマン・サックス、KKRの6社とそれぞれ基本合意書を結んだ。AIインフラ整備に充てる大規模な専用資金のプールを設けるのが柱だ。
金融各社が注視するのはAI半導体の「残存価値」である。契約に参加した金融機関の関係者は、AIブームを支える中核部品の争奪戦が続くなか、エヌビディア製半導体の価格は想定より長く高水準を維持するとみている。
ジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は、今回の契約を通じて半導体を土台とする新たな資産クラスが生まれると見込む。22兆ドル(約3500兆円)規模のプライベートエクイティ市場で、投資対象として定着しうるとの構想だ。ブラックストーンのジョン・グレイ氏やブラックロックのラリー・フィンク氏も、最新AIモデルの学習や稼働に必要なデータセンターに資本を投じる意向を示した。
鍵を握るのは、時間の経過後も半導体が十分な現金を稼げるかどうかだ。レンタカーや商用航空機であれば、借り手が債務不履行に陥っても、実物資産を別の顧客に回せる。これに対しAI半導体は技術進歩が速く、需要変動も大きい。長期間にわたりどの程度の価値を保てるのか、見極めは難しい。
シリコンバレーのコンサルティング会社、クリエーティブ・ストラテジーズのベン・バジャリン技術アナリストは「すべては継続的な投資が可能かどうかにかかっている」とFTに語った。過剰生産や需要減速に加え、モデル改良で必要な計算資源が減る可能性をリスク要因に挙げた。
GPUリースを担保に融資する際、金融機関が通常3〜5年で元本の全額返済を求めることが多いのも同じ理由による。時間の経過とともに、裏付け資産である半導体の価値が大きく下がる可能性があるためだ。エヌビディアのハードウエアが融資期間中にどれだけ安定して現金を生み出せるかが、この金融モデルの成否を左右する。
フアンCEOは、需要がそれを支えるとみている。計算需要が爆発的に増えたことで、旧型のH100も予想より長く価値を保っているという。足元では半導体の賃貸料が上昇しており、発売から6年たったA100も当初想定した寿命を超えて使われていると強調した。
プラットフォームに参加するあるプライベートエクイティ幹部はFTに「GPUには内在価値がある」と話した。そのうえで「エヌビディアはGPUリースで10年以上の実績を持つ」と指摘した。別のファンド関係者は、GPUリースが価格の標準化を促し、AI企業の効率性を高めるとみている。
キム・デヨン 韓経ドットコム記者 kdy@hankyung.com
Korea Economic Daily
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