概要
- 米財務省が 長期国債利回りの上昇 を抑えるため、長期債の発行量 を調整するシグナルを送ったと伝えた。
- 日米当局の 円支援の共同介入 と、FRBのレポ制度の上限拡大要請は、米国債売却リスク を抑えるための措置だと分析したと伝えた。
- UBSは、米財務省の措置の効果は限定的となる可能性があるものの、長期国債利回りの追加上昇 を防ぐためにあらゆる手段を動員する姿勢を示したと評価した。
期間別予測トレンドレポート


ブルームバーグ「米財務省、長期債利回り上昇の抑制に動く意向を示唆」

スコット・ベッセント米財務長官と米財務省が、長期国債利回りの上昇を食い止めるシグナルを市場に送っているとの受け止めが広がっている。
ブルームバーグは8月9日、ウォール街のトレーダーや市場ストラテジストの間でこうした見方が強まっていると報じた。日米の為替当局による円支援の共同介入や、米財務省が長期債発行計画の文言を修正したこと、ベッセント長官がケビン・ウォーシュ米連邦準備理事会(FRB)議長を擁護する発言をしたことなどが、長期金利の防衛を念頭に置いた対応と受け止められているという。
ブルームバーグは日米当局の円支援介入について、日本が通貨防衛に必要なドルを確保するため米国債を大量に売却するリスクを抑える措置と分析した。日本が米国債を売れば債券価格は下がり、利回りは上昇しうる。
ベッセント長官は、日本の為替当局が米国債を売らずにドル流動性を確保できるよう、FRBの「海外・国際通貨当局向けレポ制度」の上限引き上げも求めた。
米財務省の国債発行計画を巡る文言の変化も市場の関心を集めた。財務省は前週の声明で、従来の「今後の潜在的な増加」に代えて「今後の潜在的な変化」との表現を使った。債券投資家はこれを、長期国債の発行量を減らす可能性を示すシグナルと受け止めた。
米長期国債利回りはこのところ急上昇している。30年物米国債利回りは7月31日に5.28%まで上昇し、2007年7月以来の高水準を付けた。長期金利の上昇は住宅ローン金利を押し上げ、家計の負担を重くしかねない。11月の中間選挙を控えるトランプ大統領と共和党にとっても政治的な重荷になる。
ウォーシュ議長が7月29日の連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で具体的な政策方向を示さなかった後、長期国債利回りは急騰した。これを受け、ベッセント長官は公に支援に回った。同氏はCNBCで、市場はFRBの金融政策発言を「解読」する必要があると指摘した。
もっとも、米財務省の対応が市場に与える影響は限られるとの見方もある。UBSのフィービー・ホワイト米金利戦略責任者は、最近の措置の効果は限定的にとどまる可能性があるとしつつ、「財務省が長期国債利回りの一段の上昇を防ぐため、使えるあらゆる手段を動員する考えを示した場面だ」と評価した。
イ・ソンニョル 韓経ドットコム記者 yisr0203@hankyung.com
Korea Economic Daily
hankyung@bloomingbit.ioThe Korea Economic Daily Global is a digital media where latest news on Korean companies, industries, and financial markets.