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中国ユニツリー、上海科創板で上場へ ディープシークが29億円出資しAIモデル共同開発

出典
Korea Economic Daily

概要

  • ユニツリーは科創板IPOで公募価格を150.8元に決め、約61億元を調達する。上場後の時価総額は610億元規模になると明らかにした。
  • ディープシークは今回のIPOの戦略配分枠に約1億4080万元を投資し、2.31%の持ち分を取得した。あわせてヒューマノイドロボット向けAIモデルの共同開発契約も結んだ。
  • 業界では、ユニツリーの身体性知能とディープシークのAIモデルが結び付くことで、中国のヒューマノイド産業の競争軸がハードウエアからデータとAIへ広がるとみている。

期間別予測トレンドレポート

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中国のヒューマノイドロボット大手ユニツリー(Unitree)が中国株式市場への上場にあわせ、人工知能(AI)スタートアップのディープシーク(DeepSeek)を戦略投資家に迎えた。ロボットのハードウエアと身体性知能を手がけるユニツリーと、AIモデルに強みを持つディープシークが組むことで、中国のヒューマノイド競争はロボット製造からフィジカルAIへと広がりつつある。

写真:ユニツリー
写真:ユニツリー

ユニツリーは8月6日、中国版ナスダックとされる上海証券取引所の科創板への新規株式公開(IPO)で、公募価格を1株150.8元に決めた。調達額は61億元(約1340億円)となる。中国メディアの第一財経やグローバル・タイムズが伝えた。

新たに発行するのは4044万6000株あまりで、全株式の10%に相当する。これを踏まえた上場後の時価総額は610億元(約1兆3400億円)に達する。

当初の調達額は40億元前後を見込んでいたが、機関投資家向け需要予測が好調で規模を引き上げた。目論見書によると、調達資金はスマートロボットモデルの研究開発(R&D)、ロボット本体のR&D、新型スマートロボットの開発、ロボット工場の建設に重点投入する。

ユニツリーは、戦略投資家のIPO参加によって共同研究開発の体制が一段と深まるとみている。第一財経によると、創業者の王興興最高経営責任者(CEO)は直接23.82%、間接9.53%を保有し、IPO前ベースの持ち分は計33.35%となる。公募価格ベースの保有株価値は183億元(約4020億円)だ。

2025年の売上高は17億1000万元(約376億円)と、前年に比べ335%増えた。純利益は2億8760万元(約63億円)で、204%増だった。2026年1〜3月期の売上高は4億2300万元(約93億円)と前年同期比68.49%増えたが、前年同期の伸び率332.64%と比べると、ベース効果で増収率は鈍化した。会社が示した2026年上期の売上高見通しは10億5200万〜11億2800万元(約231億〜248億円)としている。

2016年設立のユニツリーは、2026年の春節特番で前年より進化した武術パフォーマンスを披露し、注目を集めた。3月20日に上海証券取引所へIPOを申請し、6月1日に上場審査委員会の審査を通過した。科創板では最短となる73日での通過記録を更新した。

その後、7月上旬には中国証券監督管理委員会の承認も得た。ユニツリーは8月10日にオンラインとオフラインで投資家向けの申し込みを始める予定で、今回のIPOを通じて中国本土市場に上場する初のヒューマノイドメーカーとなる見込みだ。ヒューマノイド企業の優必選科技(UBTECH)はすでに香港市場に上場している。

業界では、ディープシークがユニツリーの投資家一覧に加わった点に関心が集まっている。8月6日に開示された取引所資料によると、ディープシークは今回のIPOの戦略配分枠に1億4080万元(約31億円)を投じ、93万3399株を取得した。持ち株比率は2.31%となる。両社はあわせて、ヒューマノイドロボット向けAIモデルを共同開発する契約も結んだ。

契約では、ディープシークのAIモデルとユニツリーの身体性知能を組み合わせる。ユニツリーがモデル学習サービスや技術ソリューションを調達する際にはディープシークを優先的に検討し、ディープシークがロボットを購入する際にはユニツリーを優先的に検討する内容が柱となる。両社はいずれも杭州に本社を置く。

現地業界では、ロボット製造を担うユニツリーとAIモデル開発を手がけるディープシークが、それぞれのハードウエアとAI技術を結びつける取り組みを本格化させるとみる。ヒューマノイド産業の競争軸が、ロボットの外形や駆動性能から、実際の環境を理解して行動する「ロボット頭脳」へ移る局面での提携といえる。

ユニツリーをはじめとする中国ロボット企業は、歩行や走行、ダンスなど決まった動作をこなす低価格のヒューマノイドを相次ぎ投入している。ただ、見知らぬ環境で人の指示を理解し、物体を操作するための技術はなお不足している。

ディープシークは、コーディングや数学、推論分野で低コストかつ高性能なAIモデルとして注目を集めた。一方、主力の競争力は言語モデルにある。視覚言語モデルのVL2なども個別に公開しているが、主力の商用モデル群には統合していない。

業界関係者は「今回の提携は双方の空白を埋める構図だ」と話す。「ユニツリーはロボットと物理世界のデータを提供し、その見返りとしてディープシークの学習サービスへの優先アクセス権を確保する」との見通しを示したうえで、「実環境にロボットを投入してデータを蓄積するユニツリーと、それを活用するAI能力を持つディープシークが結び付けば、中国ヒューマノイド産業の競争軸はハードウエアからデータとAIへ広がる」と指摘した。

カン・ギョンジュ 韓経ドットコム記者 qurasoha@hankyung.com

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