米・イラン、ホルムズ再開で合意でも強硬派が波乱要因
概要
- ホルムズ海峡の再開に向けた米国とイランの協議が進む一方、イランの強硬派が合意を守らない可能性があるとの懸念が浮上したと伝えた。
- イランは合意を通じて経済的利益を直ちに確保しなければならない圧力を受けるなか、ホルムズ海峡の通航に対する完全な統制権の確保に力点を置いているとした。
- トランプ大統領が海峡問題で妥協に踏み切る可能性があるとの見方とともに、強まる経済的圧力が交渉結果と海峡リスクを左右しうると伝えた。
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アラブ諸国の仲介国が、ホルムズ海峡の再開に向けた米国とイランの協議がまとまっても、イランの強硬派が合意を順守しない事態を懸念している。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が8月6日に報じた。
WSJは仲介筋の話として、イラン交渉団が先週末、ホルムズ海峡への進入はイラン側、退出はオマーン側に分ける案を受け入れたと伝えた。ただ、イスラム革命防衛隊がイランの役割について、より明確な規定と利益配分を求めたことで、交渉は複雑化したという。
仲介筋によると、イラン交渉団は合意結果を履行する能力に限界があることを、これまで以上に率直に認めている。合意によって経済的利益を直ちに得なければならない強い圧力も受けているという。
米国の攻撃を防いだ革命防衛隊は、イラン国内で支持を集めている。イラン交渉団は仲介国に対し、合意条件が十分に有利でなければ、革命防衛隊が船舶攻撃を再開する可能性があると伝えた。
米保守系メディアは、イラン国内の権力闘争が交渉停滞の背景にあると指摘している。外交官を軸とする交渉派は強硬派の革命防衛隊と対立しており、実権は強硬派が握っているという見方だ。
今回の報道も、イランの外交当局が米国と何らかの合意に達しても、強硬な軍部はそれに縛られず、独自に判断して行動する可能性があるとの悲観的な見通しを示した。
WSJは、交渉派と強硬派の対立する力学のため、米国とイランの合意は拘束力を持って維持されてこなかったと分析した。そのうえで「現在進行中の外交努力に暗い影を落としている」と指摘した。
さらに、イランは被害への報復、米国の攻撃抑止、交渉を通じた経済難の打開という必要性の間で絶えず綱渡りしていると解説した。一方で「強硬派が主導権を握ったように見える」との認識も示した。
根拠として挙げたのが、6月に米国とイランが終戦了解覚書に署名して間もなく、イラン軍がホルムズ海峡を航行する船舶を攻撃した事実だ。当時イラン軍は、その船がイランの定めた航路を通っていなかったことを理由に攻撃した。
交渉派か強硬派かを問わず、イランが足元で重視しているのは、ホルムズ海峡の通航に対する完全な統制権の確保だ。
これに関連し、AP通信は8月7日、ドナルド・トランプ大統領がホルムズ海峡の再開に向けてイランと合意するには、持ち味とは言いがたい「妥協」を迫られる可能性があると報じた。
米国は、イランに海峡の統制権を放棄させようと周辺地域に数え切れないほどの空爆を加えたが、イランはなお同海峡を通る船舶を攻撃する能力を維持している。
ジョージ・W・ブッシュ政権で国務省の国務調整官を務めたエリオット・コーエン氏はAP通信に「トランプ氏は世界を勝者と敗者に分けてみるが、妥協は彼を敗者にする」と語った。さらに「敗者のイメージは、彼にとって耐え難いものだ」と付け加えた。
もっとも、トランプ大統領の発言をみる限り、なおイランに譲歩する考えは薄いようだ。ワシントン近東政策研究所のデービッド・シェンカー氏は「深まる経済的圧力を受け、トランプ大統領は海峡問題で妥協する可能性がある」と述べ、「危機解決に向けた本音をのぞかせたようだ」と分析した。
コ・ジョンサム 韓経ドットコム記者 jsk@hankyung.com
Korea Economic Daily
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