アルファベット、AI投資へ250億ドル起債 ビッグテックの借り入れ急増で信用リスク懸念
概要
- アルファベットが人工知能(AI)投資の拡大に向け、最大250億ドルの社債発行を進めている。
- 主要ビッグテックの社債発行急増を受け、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)プレミアムと社債のスプレッドが拡大している。
- アルファベットのフリーキャッシュフロー(FCF)赤字とAI投資負担を背景に、AI関連社債の投資家心理の悪化と市場の信認低下が表れている。
期間別予測トレンドレポート



グーグル親会社のアルファベット(Alphabet)が、人工知能(AI)投資の拡大に向けて最大250億ドル(約3兆9400億円)の社債発行に乗り出す。ビッグテック各社が相次いで巨額の借り入れでAI投資を積み増しており、市場では信用リスクへの警戒が強まっている。
8月6日にブルームバーグが報じたところによると、アルファベットは米投資適格社債市場で最大250億ドルを調達する案を進めている。債券は償還まで2年から40年までの最大10本に分けて発行する予定だ。最長年限債の初期利回りは、米国債利回りを約1.55ポイント上回る水準で提示された。
AIインフラ投資を巡る競争が過熱し、ビッグテックの大型調達が相次ぐなか、社債投資家の心理はやや冷え込んでいる。主要ビッグテックの5年物債を基準にしたクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)プレミアムは過去最高水準に上昇した。8月6日のニューヨーク株式市場では、マイクロン・テクノロジー(Micron Technology)とサンディスク(SanDisk)が取引序盤にそれぞれ5%超、10%超下落した。ブルームバーグは、アルファベットが大型投資計画を打ち出して以降、AI投資負担への懸念が強まっていると指摘した。
AI投資が過熱、市場の信認揺らぐ
年初来の社債発行2440億ドル 取引開始直後にマイクロン5%安
今回の社債発行は、アルファベットがAI投資拡大に向けて資本支出を大幅に増やした直後に浮上した。アルファベットは最近、2026年の資本支出見通しを最大2050億ドル(約32兆2000億円)に引き上げた。前年の2倍を上回る水準だ。積極投資の影響で、2026年4〜6月期のフリーキャッシュフロー(FCF)は58億6000万ドルの赤字となった。2004年の新規株式公開(IPO)以来、四半期ベースで初めてキャッシュフロー赤字を記録した。
AI投資競争は社債市場でも激しさを増している。市場調査会社ディールロジック(Dealogic)によると、エヌビディア(Nvidia)、アルファベット、アマゾン(Amazon)、メタ(Meta)、スペースX(SpaceX)、オラクル(Oracle)の主要6社が2026年に発行した社債は計2440億ドル(約38兆5000億円)に達した。2025年の年間発行額1080億ドル(約17兆円)の2倍を上回る。
もっとも、AI関連社債への投資家心理は以前ほど強くない。アルファベットが先月に大型投資計画を公表して以降、AI投資負担への懸念が広がった。先週は、メタ・プラットフォームズ(Meta Platforms)のデータセンタープロジェクトに関連する125億ドル(約1兆9700億円)規模の社債とアマゾンの社債でも、当初の投資需要は期待に届かなかった。スペースXなどAI関連の新発債では、流通市場での上乗せ金利(スプレッド)も拡大基調にある。
ビッグテックの社債発行が急増し、市場の消化負担も重くなっている。フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、メタが米テキサス州で建設中のデータセンタープロジェクトに関連して発行した120億ドル(約1兆8900億円)規模の社債の利回りは年7.5%まで上昇した。投機的等級(ハイイールド)債に近い水準だ。債券価格がその分下落したことを意味する。ソナ資産運用のジョン・エイルワード最高投資責任者(CIO)は「驚くべき事態が起きている」と述べた。そのうえで「AI投資の資金調達ペースとコストを巡る不確実性が、市場の信認を揺るがしている」と語った。
イ・ヘイン/メン・ジンギュ記者 hey@hankyung.com
Korea Economic Daily
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