期間別予測トレンドレポート



米連邦準備制度理事会(FRB)のケビン・ウォーシュ議長は、足元で市場の反発が広がるなかでも、簡潔なメッセージを軸とする従来の情報発信戦略を維持する方針だ。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が伝えた。
FTはウォーシュ議長の側近の話として、同氏が就任初期の対外発信で一部に不手際があったと認める一方、FRBのコミュニケーション手法を見直す基本路線は変えていないと報じた。FTは、ウォーシュ議長の戦略の中核は政策当局者が市場に示す先行きの手掛かりを大幅に減らすことにあると説明したうえで、同氏が前回の連邦公開市場委員会(FOMC)以降、この方針を繰り返し強調してきたと伝えた。
市場では、FRBが前回のFOMCで、イラン戦争とエネルギー価格の上昇で引き起こされたインフレにどう対応するのかについて、十分な方向性を示さなかったとの受け止めが広がった。このため、米30年物国債利回りは一時、2007年以降で最高水準まで上昇した。
ただ、期待インフレ率は比較的安定した水準を保っている。FTによると、FRBが注視するインフレ・スワップ市場では、今後5年間の平均インフレ率が2.4%になるとの見方が織り込まれている。
FTは側近の話として、今後数週間以内に公表されるインフレ指標が予想を上回り、市場の政策金利見通しも上方修正されれば、ウォーシュ議長は9月のFOMCで利上げを支持する構えだと報じた。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のフェドウオッチによると、8月6日時点でFRBが9月に利上げに踏み切る確率は56.7%となっている。
JOON HYOUNG LEE
gilson@bloomingbit.ioCrypto Journalist based in Seoul