【独自】SKハイニックスのNAND子会社ソリダイム、最大10兆ウォンの資金調達へ
期間別予測トレンドレポート


SKハイニックスの米子会社ソリダイムが、米ナスダック上場を前提に資金調達に乗り出す。NANDフラッシュ需要が増える局面で機動的に設備投資を進め、事業規模を拡大する狙いだ。
ソリダイム、プレIPOを推進
市場では企業価値50兆ウォン前後を想定
世界の運用会社や政府系ファンドと協議
親会社売上高の10%未満
株主同意手続きなしで上場可能
独自に事業拡大を急ぐソリダイム

8月5日、投資銀行(IB)業界によると、SKハイニックスのNANDフラッシュ子会社ソリダイムは、5兆〜10兆ウォン(約5500億〜1兆1000億円)規模のプレIPO(上場前の資金調達)を進めている。主幹事にモルガン・スタンレー(Morgan Stanley)とゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)を選び、世界のオルタナティブ資産運用会社や海外の政府系ファンドに投資意向を打診している。
今回のプレIPOは、ナスダック上場に向けた準備作業にあたる。業界ではソリダイムの企業価値を50兆ウォン(約5兆5000億円)前後とみている。SKグループが3月、米事業に詳しいチン・ジョンフン前SKハイニックス社長をソリダイムの共同代表に起用したことについても、投資誘致と上場を念頭に置いた人事との受け止めが出ていた。
ソリダイムは足元で次世代NAND技術への転換を進めている。245テラバイト級の超大容量エンタープライズSSD(eSSD)も開発中だ。映画5万本分を保存できる容量で、人工知能(AI)データセンターで爆発的に増える大容量ストレージ需要に対応する。こうした投資はNAND市況の好調期に進める必要があり、競争優位を保つうえでも重要になる。
業界関係者は「足元ではサンディスクやキオクシアホールディングスなどNAND企業の株価が大きく上がった」と話す。「高い企業価値の評価を受けるには今が適期だ」とみる。
SKハイニックスは第2四半期に売上高79兆3187億ウォン(約8兆7300億円)、営業利益60兆5426億ウォン(約6兆6600億円)を計上し、四半期として過去最高業績を達成した。資金余力がないわけではないが、同社は決算説明会で、好況期でも無理に投資を増やさない「投資規律」を守る方針を示した。本社の投資は忠清北道清州や京畿道竜仁など、主に韓国内の生産拠点に集中する。このためソリダイムは必要資金を独自に調達する必要がある。
二重上場論争は回避の公算
ソリダイムは、SKハイニックスが2020年にインテルのNANDフラッシュ・SSD事業を約91億ドル(約1兆4300億円)で買収すると決めたのに伴い、受け皿として2021年に米国で設立した子会社だ。買収や新設で生まれた子会社は、最近公表された二重上場ガイドラインの適用対象から外れる。物的分割で設立した子会社は、必ず親会社株主の同意を得なければならない。一方、それ以外の子会社は売上高、営業利益、資産がいずれも親会社の10%未満であれば、株主同意の手続きなしで上場を進められる。
もっとも、上場を本格化する時点でソリダイムの売上高がSKハイニックスの10%を超える場合や、韓国取引所がソリダイムを「重要子会社」と判断した場合は、厳格な個別審査を受ける必要がある。ソリダイムの2025年売上高は9兆1751億ウォン(約1兆90億円)だった。今年の売上高が300兆ウォン(約33兆円)を超える見通しのSKハイニックスと比べると、開きは大きい。
業界関係者は「ガイドラインの趣旨は親会社の一般株主の不利益を防ぐことにある」と指摘する。そのうえで「手続き要件とは別に、株主との意思疎通を進めなければ雑音を防ぐのは難しい」と語った。
現代自動車グループのロボット子会社ボストン・ダイナミクス(Boston Dynamics)も、同様の手順で上場に進むと業界はみている。物的分割ではなくM&Aで取得した子会社である点に加え、現時点の利益規模に比べ必要な投資額がはるかに大きい点でソリダイムと似るためだ。IB業界関係者は「半導体とロボットは投資負担の重い業種だ」と話したうえで、「適時に外部資本を調達してこそ競争優位を維持できる」と強調した。
チェ・ダウン記者 max@hankyung.com
Korea Economic Daily
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