ネタニヤフ氏の選挙不服懸念、イスラエルで10月総選挙前に緊張高まる
概要
- イスラエルの市民社会と野党は、10月の総選挙を前に、不正選挙の可能性と選挙の公正性の毀損への懸念に対応するため、専従組織「ウォールーム」を設置したと明らかにした。
- ウォールームは、人工知能(AI)を活用した偽情報の拡散、ユダヤ人過激派による投票妨害工作、与党連立政権が選挙結果を受け入れない可能性を主な監視対象に挙げた。
- 現地の野党と市民団体は、リクードによる中央選挙管理委員会への圧力、最高裁判断の拒否、選挙敗北時の汚職容疑裁判を踏まえ、米国の「1月6日の連邦議会議事堂襲撃」のような選挙結果不服騒動が再現される可能性があるとみている。
期間別予測トレンドレポート



10月の総選挙を控えたイスラエルで、市民社会と野党がベンヤミン・ネタニヤフ政権による不正選挙の可能性に備える専従組織「ウォールーム(War Room)」を設置した。
8月2日付の英フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、イスラエルの市民社会は数十の非営利団体を束ね、全国規模の選挙監視インフラを整備した。法務、メディア、運営の各分野で対応戦略も策定した。
活動家を動員して各地の投票所を監視し、違法行為の通報にも対応する。投票日当日は参観人10万人を投入する計画だ。
こうした動きの背景には、世論調査で劣勢のネタニヤフ首相が政権維持のために選挙の公正性を揺るがしかねないとの懸念がある。
ウォールームは、人工知能(AI)を使った偽情報の拡散、ユダヤ人過激派による投票妨害工作、与党連立政権が選挙結果を受け入れない可能性を主な監視対象に挙げた。
対応策として、警察の元高官らを陣営に加える。国内情報機関シンベトの介入の有無も点検する方針だ。
現地の野党と市民団体は、与党リクードによる独立機関への圧力を憲政危機の前兆とみる。
リクードは中央選挙管理委員会に圧力をかけ、同委員会の事務総長が辞任した。最近は、選挙の最終判断権を持つ最高裁の決定を拒む事例も起きた。
野党指導者のヤイル・ラピド氏は、現政権が司法を排除したまま選挙を実施しようとしていると批判した。
イツハク・ヘルツォグ大統領も放送を通じ、選挙の正統性が脅かされる恐れがあると警告し、中央選挙管理委員会を支援する考えを示した。
ネタニヤフ首相は敗北すれば汚職容疑で裁判を受ける立場にある。このため野党内では、米国の「1月6日の連邦議会議事堂襲撃」のような選挙結果不服騒動が再現される可能性も取り沙汰されている。
パク・サンギョン 韓経ドットコム記者 highseoul@hankyung.com
Korea Economic Daily
hankyung@bloomingbit.ioThe Korea Economic Daily Global is a digital media where latest news on Korean companies, industries, and financial markets.