概要
- バーンスタインはサークルの目標株価を従来の190ドルから140ドルに引き下げたが、現在の株価に対して約118%の上昇余地があると示した。
- バーンスタインは投資判断「アウトパフォーム(Outperform)」を維持し、OpenUSDの脅威は過大評価されているとして、サークルの長期成長見通しも据え置いた。
- バーンスタインはハイパーリキッド(HYPE)との収益配分契約がサークルの収益性の重荷になるとみて、サークル供給量見通しを2026年末は830億ドル、2028年は1700億ドルへ引き下げた。
期間別予測トレンドレポート



米投資銀行バーンスタインは、ドル連動型ステーブルコイン「USDC」の発行元サークルの目標株価を大幅に引き下げた。
7月29日付のザ・ブロックによると、バーンスタインはサークルの目標株価を従来の190ドルから140ドルへ26%超引き下げた。2026年4〜6月期の業績が全般に横ばい圏にとどまるとみているためだ。新たな目標株価は、足元の株価である約64ドル(約1万500円)に対し約118%の上昇余地を示す。
投資判断は「アウトパフォーム(Outperform)」を維持した。バーンスタインは、OpenUSDの脅威は市場で過大評価されていると分析した。ビザ、マスターカード、ストライプなど140社超の決済・金融・フィンテック企業が参加するOpenUSDコンソーシアムは6月に発足し、サークル株の下押し要因となっていた。
これに対しバーンスタインは、サークルがコンソーシアム参加企業と個別に了解覚書(MOU)を結んでいる点を反論材料として挙げた。サムスン関係者が「OpenUSDに関する公式協議はなく、自社の役割も不明確だ」と述べたことも、コンソーシアムの結束力に疑問を投げかける材料だと指摘した。ビザ経営陣も最近の決算説明で「マルチコイン・マルチチェーン戦略を維持する」と述べ、特定のステーブルコインに依存しない方針を示した。
一方、ハイパーリキッド(Hyperliquid、HYPE)との収益配分契約は収益性の重荷になっている。サークルとコインベースは5月、ハイパーリキッドに預けられたUSDCから生じる準備金収益の約90%をハイパーリキッドに配分することで合意した。
この結果、ハイパーリキッドはサークルの年間準備金収益2億1000万ドル(約344億円)のうち、約1億9000万ドル(約311億円)を受け取る見通しだ。この契約がサークルの収益に直接影響するのは7〜9月期からとなる。
バーンスタインは暗号資産市場の軟調を織り込み、2026年末時点のサークル供給量見通しを従来比37%引き下げて830億ドル(約13兆6000億円)とした。2028年の見通しも従来比40%引き下げ、1700億ドル(約27兆9000億円)に修正した。
ただ、長期成長見通しは維持した。バーンスタインは、ステーブルコイン全体の供給量が2035年までに4兆ドル(約655兆円)へ拡大すると見込む。サークルは2035年時点で世界のステーブルコイン市場の約30%を占めると見通した。
JOON HYOUNG LEE
gilson@bloomingbit.ioCrypto Journalist based in Seoul