半導体追い風の中国科創板、4〜6月34.8%高 ウォール街も強気
期間別予測トレンドレポート



「中国版ナスダック」と呼ばれる科創板に、足元で過去最大規模の海外資金が流入している。これまでの中国株式市場は、米中対立の激化や不動産不況、中国政府の規制リスクを背景に世界の投資家から敬遠されてきた。だが最近は、長鑫存儲科技(CXMT)をはじめ、米中覇権争いのなかで技術自立を実現した中国の地場企業の競争力が見直され、投資家心理が変わってきた。
7月29日に上海証券取引所が公表したデータによると、科創50指数は2026年4〜6月期以降、7月28日までに34.80%上昇した。同指数は科創板の主要50銘柄で構成する代表指数だ。同じ期間の上昇率は韓国総合株価指数(KOSPI)が19.22%、韓国店頭株価指数(KOSDAQ)がマイナス32.93%、ナスダック指数が15.22%で、科創50指数が主要国指数のなかで首位だった。
相場上昇を主導したのは海外投資家だ。中国の国信証券によると、2026年4〜6月期の中国本土株式市場(A株)には2193億元の海外資金が流入した。日本円換算では約4兆930億円となる。四半期ベースで過去最大だ。市場では、中国本土に流入した海外資金のかなりの部分が科創板に向かったとみている。
科創板は、中国政府が先端技術企業の資金調達を後押しするため、2019年7月に開設した市場だ。米国の半導体規制を受けて一時低迷したが、ディープシーク人気に加え、半導体と人工知能(AI)の国産化期待が高まり、2025年に36%上昇して上昇相場に弾みをつけた。
科創板の時価総額は7月28日時点で15兆6729億元と、約292兆9700億円に達した。1年前に比べてほぼ2倍に膨らんだ。同じ期間に上場企業数は589社から612社へ23社(3.9%)増えるにとどまったが、市場全体の時価総額は急拡大した。
時価総額上位の顔ぶれも大きく入れ替わった。7月27日に上場したメモリー半導体企業の長鑫存儲科技(CXMT)は、上場直後に時価総額首位に立った。半導体設計のカンブリコン(Cambricon)は2025年に初めて通期黒字を確保し、2020年の上場時に6位だった時価総額順位を2位まで引き上げた。
2025年末に上場したGPU設計のメタX(MetaX)とムーア・スレッズ(Moore Threads)も、米エヌビディア製品との性能差を75〜80%の水準まで縮めた国産チップを公開し、それぞれ時価総額6位、7位に入った。いずれも2020年設立の新興企業だ。
一方、3年前に時価総額首位だったソフトウエア企業のキングソフト・オフィス(Kingsoft Office)は10位圏外に後退した。太陽光企業のジンコ・パワー(Jinko Power、3位)、医療機器メーカーの聯影医療(United Imaging Healthcare、4位)、スマートフォンメーカーの伝音控股(Transsion Holdings、6位)も上位から姿を消した。
KB証券のパク・スヒョン首席研究員は、中国AI産業の成長の波及効果はソフトウエアよりハードウエア企業の方が大きく享受する可能性が高いと分析する。そのうえで、AIハードウエアの国産化を主導する企業の比率が高い科創板は、中国関連市場のなかで投資妙味が最も大きいと指摘した。

科創板の上昇基調は一段と強まりそうだ。中国当局が株式市場の安定化に動いているうえ、世界市場で注目を集めるヒューマノイドロボットメーカーのユニツリー(Unitree)、長江存儲科技(YMTC)、ディープシークの上場も視野に入っているためだ。
ハナ証券のペク・スンヘ研究員は、8月の決算シーズンにカンブリコンのようなAIファブレス企業が良好な業績を示せば、科創板で国産化を主導する企業群の株価が強含む可能性があると見通しを示した。
サムスン証券のチョン・ジョンギュ首席研究員も、下半期には中国テック企業の成長がより鮮明になり、科創板の技術株ラリーは続くとみる。投資妙味については、科創板、香港、上海の順に高いと評価した。
ウォール街も、米国の封じ込め政策をかいくぐって独自のエコシステムを築いた中国テック株の成長余地に目を向けている。シティグループ(Citi)はこのほど、中国株の投資判断を「戦略的中立」から「オーバーウエート」に引き上げた。UBSで中国株運用を統括するエバ・リー氏も、中国の代表的なAI企業は歴史的にみて極めて低いバリュエーション水準にあり、非常に魅力的な投資機会だと語った。
チョ・アラ/コ・ソンヒ記者 rrang123@hankyung.com
Korea Economic Daily
hankyung@bloomingbit.ioThe Korea Economic Daily Global is a digital media where latest news on Korean companies, industries, and financial markets.