SKハイニックス、ビッグテック10社超と5年契約 AI需要のピークアウト論を否定
概要
- SKハイニックスは、2四半期の売上高 79兆3187億ウォン、営業利益 60兆5426億ウォン、営業利益率 76% で過去最高業績を記録したと明らかにした。
- SKハイニックスは、HBM4、DDR5、NAND、eSSD など AIメモリー半導体 の需要拡大に加え、エヌビディアなど世界のビッグテック10社超と 5年単位の長期供給契約 を結んだと伝えた。
- SKハイニックスは、HBM4 の生産能力拡大と追加の 株主還元 を検討しており、AIメモリー需要 の継続により 供給過剰の可能性は限定的 だと説明した。
期間別予測トレンドレポート


SKハイニックス、上期営業益98兆ウォン(約11兆円)に
市場では「やや物足りない」との見方
4〜6月期営業益60兆5426億ウォン(約6兆8000億円)で過去最高
営業利益率76%でTSMCを3四半期連続で上回る

SKハイニックスは人工知能(AI)向け半導体需要の拡大を追い風に、2026年4〜6月期に60兆ウォン超の営業利益を稼いだ。四半期ベースで過去最高となる。営業利益率は76%に達し、台湾積体電路製造(TSMC)を3四半期連続で上回った。一方、決算に対する市場の受け止めは分かれた。
同社は7月29日、2026年4〜6月期の連結売上高が79兆3187億ウォン(約8兆9100億円)、営業利益が60兆5426億ウォン(約6兆8000億円)だったと発表した。前年同期比ではそれぞれ256.8%、557.2%増えた。2026年上期では売上高が131兆ウォン(約14兆7000億円)、営業利益が98兆ウォン(約11兆円)に達した。第6世代の広帯域メモリー(HBM4)やSOCAMM2、企業向けSSD(eSSD)などAI向けメモリー半導体が業績を押し上げた。DDR5など汎用DRAMとNAND型フラッシュの販売価格上昇に加え、出荷量の増加も収益を押し上げた。
営業利益は証券業界予想の63兆6000億ウォン(約7兆1400億円)をやや下回った。同社は理由について、一部の高付加価値製品の出荷時期が2026年下期にずれ込んだためと説明した。そのうえで、HBM4の出荷が本格化する下期には業績改善の勢いが一段と強まるとの見通しを示した。市場の一部でくすぶるAI需要のピークアウト懸念も打ち消した。2026年下期の業績改善はさらに強まると強調し、2026年4〜6月期には世界のビッグテック10社超と5年単位の長期供給契約の交渉を終えたと明らかにした。
4〜6月期営業益60兆5426億ウォンで過去最高
エヌビディアなどと5年契約、供給過剰懸念を否定
SKハイニックスが7月29日の決算発表後に開いたカンファレンスコールで、とりわけ力点を置いたのは2026年下期以降のメモリー半導体需要だ。市場の一部で浮上している供給過剰やピークアウトへの懸念にくぎを刺した格好だ。四半期ベースで過去最高の業績を更新したにもかかわらず先行きを警戒する反応が出たため、半導体需要は今後も増え続けると繰り返し訴えた。

HBM4の歩留まりは成熟段階
同社は7月29日、2026年4〜6月期の売上高が79兆3187億ウォン(約8兆9100億円)、営業利益が60兆5426億ウォン(約6兆8000億円)だったと発表した。前年同期比ではそれぞれ256.8%、557.2%増えた。第6世代HBM4やSOCAMM2など高性能AIメモリーが過去最高業績をけん引した。HBMセールス・マーケティング担当のキム・ギテ副社長は、2026年4〜6月期に主要顧客向けHBM4の供給を始め、生産能力を安定的に引き上げていると説明した。HBM4の量産歩留まりと品質は、成熟段階に入ったHBM3Eに近い水準にあるとも語った。
NAND事業については、AIデータセンターを中心に企業向けソリッドステートドライブ(SSD)の需要が急速に伸びているとした。この増勢は続くとみている。主力の321層NANDは、2026年末までに韓国内生産能力の50%水準まで引き上げる方針だ。
DDR5、最新の低消費電力DRAMであるLPDDR5X、グラフィックスDRAMのGDDR7など汎用DRAMとNANDの価格上昇と出荷拡大も採算改善に寄与した。2026年4〜6月期の平均販売価格(ASP)は前四半期比でDRAMが約30%、NANDが50%台半ば上昇した。出荷量もDRAMが1桁台後半、NANDが10%台半ば増えた。2026年7〜9月期の出荷量は、DRAMを前四半期比で約10%、NANDを1桁台前半増やす計画だ。
追加の株主還元も検討
SKハイニックスは過去最高業績の発表後、市場のピークアウト懸念を和らげる材料も示した。代表例がビッグテック各社と結んだ長期供給契約(LTA)だ。同社は2026年4〜6月期に、エヌビディア(NVIDIA)など世界のビッグテック10社超とのLTA交渉を終えたと発表した。主要顧客との追加契約協議も続けている。
同社によると、LTAは通常5年契約が基本となる。市場環境と顧客需要を踏まえ、短期から中長期まで適正な水準で供給量を運営する方針だ。コーポレートセンターのソン・ヒョンジョン社長は、ビッグテックとの取引は単なる数量供給を超え、技術ロードマップを共有する戦略的パートナーシップとして構築していると述べた。
供給過剰や、中国の長鑫存儲科技(CXMT)など後発勢の追い上げを不安視する声に対しては、可能性は低いとの認識を示した。ソン社長は、AIエコシステム内のメモリー需要は続くと指摘した。中長期の投資が供給過剰につながる可能性は限られるとの見方も示した。
2026年下期には主力のHBM4の生産能力拡大と次世代技術の開発を加速する方針も明らかにした。キム副社長は、安定した生産能力を確保して対応しており、主要顧客と2027年の供給量と価格に関する協議を進めていると説明した。
SKハイニックスは、過去最高水準まで積み上がった現金と利益をもとに、追加の株主還元策を検討している。具体的な手法や規模、実施時期は固まり次第、2026年内に公表する予定だ。米国預託証券(ADR)の比率拡大についても、規制環境などを総合的に踏まえて検討する。
カン・ヘリョン/キム・チェヨン/ウォン・ジョンファン記者 hr.kang@hankyung.com
Korea Economic Daily
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