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AI投資の借り入れ競争が過熱、ビッグテック間の循環取引にも限界論 市場は臨界点か

出典
Korea Economic Daily

概要

  • エヌビディア、アルファベット、メタなど主要ビッグテックのCDSプレミアムが過去最高水準に急騰し、信用リスクへの懸念が強まっていると伝えた。
  • エヌビディア、アルファベット、アマゾン、メタ、スペースX、オラクルの6社による今年の社債発行額は2440億ドル(約40兆円)に急増し、フリーキャッシュフローのマイナス転落変則取引への懸念も浮上しているとした。
  • メタのデータセンター向け社債利回り7.5%まで上昇するなど債券価格の下落が進み、6社のハイパースケーラーのDTSも8.6%に上昇したことで、社債市場全体に悪影響が広がる可能性があると指摘した。

期間別予測トレンドレポート

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写真:Shutterstock
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エヌビディア(NVIDIA)、アルファベット(Alphabet)、メタ(Meta)など主要ビッグテックの信用リスクを巡る警戒感が強まっている。債務不履行リスクを映すクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)のプレミアムは過去最高水準に跳ね上がった。人工知能(AI)投資のために一部ビッグテックが発行した社債は、年7%を超える投機的等級(ハイイールド)並みの利回りを提示してようやく売れる状況だ。競合を上回るAI投資に向けた借り入れ依存や、A社がB社に投資し、その資金でB社がA社の製品を買うような「循環取引」などの変則的な手法が限界に近づいているとの懸念もくすぶる。信用リスクが現実味を帯びれば、ビッグテックのAIインフラ投資が細り、メモリー半導体需要も大きく冷え込む悪循環につながりかねない。

◇ビッグテック債のリスク、過去最高水準に

フィナンシャル・タイムズとブルームバーグ通信によると、7月27日時点で主要ビッグテックの5年物債券を対象にしたCDSプレミアムは過去最高水準に上昇した。CDSプレミアムは、債券のデフォルトに備えるデリバティブの価格指標で、数値が上がるほど発行体の債務不履行リスクが高まったことを意味する。

主要ビッグテックのうち、前年末比でCDSプレミアムの上昇が大きいのはオラクル(Oracle)だ。1.44ポイントから2.15ポイントに上昇した。5年物の1000万ドル(約16億円)相当の債券に対し、債務不履行に備えてデリバティブを買う場合、前年末は14万4000ドル(約2360万円)で足りたが、足元では1.5倍の21万5000ドル(約3520万円)が必要になる計算だ。エヌビディアのCDSプレミアムも同じ時期に0.42ポイントから0.82ポイントへとほぼ倍増した。メタは0.92ポイント、アマゾン(Amazon)は0.67ポイント、アルファベットは0.64ポイントまで上がり、上昇基調が鮮明になっている。

◇膨らんだAI向け借り入れが逆風に

ビッグテックのCDSプレミアム急騰は、巨額のAI投資を借り入れで賄う構図への市場の警戒を映している。市場調査会社ディールロジックによると、エヌビディア、アルファベット、アマゾン、メタ、スペースX(SpaceX)、オラクルの主要6社が今年発行した社債は2440億ドル(約40兆円)に達した。前年の年間発行額1080億ドル(約17兆7000億円)の2倍超にあたる。

ビッグテックの資金力そのものに対する疑念も強まっている。積極的な設備投資(CAPEX)を続ける一方、AIでどこまで収益と現金を生み出せるかはなお見通しにくいためだ。アルファベットとテスラ(Tesla)は最近の4〜6月期決算説明会で、フリーキャッシュフロー(営業活動によるキャッシュフローからCAPEXを差し引いた額)がマイナスに転じたと明らかにし、株価は急落した。

エヌビディアを軸にした変則的な取引への懸念も広がっている。代表例は、オープンAI(OpenAI)などに投資し、その資金でオープンAIがエヌビディアのAIチップを購入する構図だ。ブルームバーグは、エヌビディアがオープンAI向けに提供する予定の2500億ドル(約40兆9000億円)相当の支払い保証や、SKグループと協議中の5000億ドル(約81兆9000億円)規模の投資プロジェクトを代表例に挙げた。

◇社債価格は下落基調

資本市場では、供給過剰となったビッグテックの社債の消化が難しくなっている。フィナンシャル・タイムズによると、メタが米テキサス州で建設中の120億ドル(約1兆9600億円)規模のデータセンター関連社債の利回りは、投機的等級債(ハイイールド債)並みの7.5%まで上昇した。これは債券価格の下落を意味する。信用管理会社ソナ資産運用のジョン・エイルワード最高投資責任者は「驚くべき事態が起きている」と語り、「AI資金調達のスピードとコストの予測不能さが深刻な信認危機を招いている」と指摘した。

ビッグテックの信用リスク拡大は、社債市場全体にも悪影響を及ぼす可能性がある。ブルームバーグは7月23日時点で、6社のハイパースケーラー(大手クラウド企業)のDTS(デュレーション・タイムズ・スプレッド)が8.6%となり、ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)など米大手6銀行の7.3%を上回ったと報じた。

DTSは、個別企業が社債市場全体の信用リスクに与える影響度を示す指標だ。債券の満期感応度を示すデュレーションと、米国債との利回り差であるスプレッドを使って算出する。数値が高いほど、社債市場の潜在リスクに与える負の影響が大きいことを示す。

ブルームバーグは、投資家がAIインフラ投資の収益性に疑問を持ち始めれば、それに伴う価格の再調整が債券市場全体に波及しかねないと警鐘を鳴らした。

ニューヨーク=ファン・ジョンス特派員/キム・ドンヒョン記者 hjs@hankyung.com

#信用リスク
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