韓米中のヒューマノイド新興、企業価値急騰 韓トゥモロー・ロボティクスは半年で15倍
期間別予測トレンドレポート



ヒューマノイドのスタートアップを巡り、企業価値の高騰が目立ってきた。初期の資金調達段階から数千億ウォン規模の評価を受ける例が相次ぐ。米国や中国で始まったヒューマノイド投資の過熱が韓国にも広がっている。
◇300億ウォン企業が半年で4500億ウォンに
7月28日時点のベンチャーキャピタル(VC)業界によると、トゥモロー・ロボティクスは最近、シリーズAの資金調達に着手した。調達額は最低1000億ウォン(約112億円)。今回のシリーズAでは、約4500億ウォン(約502億円)の企業価値を目指している。
同社は2025年末のプレシリーズAラウンドで、300億ウォン(約33億円)の評価を受けた。半年で企業価値が約15倍に跳ね上がった計算になる。トゥモロー・ロボティクスは2022年、ソウル大コンピューター工学部のチャン・ビョンタク教授兼AI研究院長が設立した。物流や製造などの産業現場に適用できる汎用AIを基盤に、ヒューマノイド向け知能プラットフォームの商用化を進めている。
ほかのヒューマノイド新興企業の企業価値も数千億ウォン台に達している。ディドゥン・ロボティクスは5000億ウォン(約558億円)の企業価値を目標に、1000億ウォン前後(約112億円)のシリーズAラウンドを進めている。ロブロスやAロボットも同規模の資金調達に乗り出す予定だ。
業界では、ヒューマノイド新興企業に上乗せ評価が付く背景として、ホリデー・ロボティクスの影響を指摘する。同社は最近のシリーズAラウンドで1550億ウォン(約173億円)を調達し、7500億ウォン(約836億円)の企業価値を認められた。韓国のシリーズA投資としては過去最大の資金が集まった。
◇強まるバリュエーションバブル論
ヒューマノイド新興企業の企業価値上昇は韓国に限った話ではない。米国ではフィギュアAI(Figure AI)、フィジカル・インテリジェンス(Physical Intelligence)、スキルドAI(Skild AI)、アプトロニック(Apptronik)などが知られる。世界のビッグテックや大手機関投資家が相次ぎ出資し、企業価値は数十兆ウォン相当まで膨らんだ。
フィギュアAIの企業価値は足元で約390億ドル(約6兆3900億円)に達する。2024年初めのシリーズB時点では26億ドル(約4260億円)だった。2年でおよそ2倍に上がった。
中国でもユニツリー(Unitree)、アジボット、フーリエ、エンジンAIを中心にヒューマノイド投資の競争が激しくなっている。中国政府の製造業振興策とAI戦略が重なり、大規模資金が流入している。新規株式公開(IPO)を準備しているユニツリーとアジボットの予想時価総額は10兆ウォン(約1兆1150億円)に迫る。
ヒューマノイドは初期段階から集中的な資本投下が必要な業種だ。人工知能(AI)の学習に加え、生産設備も整えなければならない。スタートアップ各社は、創業者持ち分の希薄化を抑えつつ必要資金を確保するには、シリーズA段階からまとまった資金を調達する必要があると説明する。
VC業界では、企業価値の上昇ペースが速すぎるとの指摘も出ている。あるVC代表は「シードは通常100億ウォン未満(約11億円)、シリーズAも200億〜300億ウォン(約22億〜33億円)水準で始まることが多い」と述べた。そのうえで「初期段階から数千億ウォンの企業価値を認められるのは極めて異例だ」と強調した。
別のVC審査役は「結局、5〜6年後に今より高い価格で回収できるかが焦点だ」と指摘した。長期的には、レインボー・ロボティクスやボストン・ダイナミクス(Boston Dynamics)のように大企業の生産物量を確保した一部企業を軸に市場が再編されるとの見通しを示した。
ナム・ジュヌ 韓国経済新聞記者 njw0825@hankyung.com
Korea Economic Daily
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