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ネイバー、エヌビディア・ブルックフィールドと100億ドル連携 アジア最大級AI拠点を構築

出典
Korea Economic Daily

概要

  • ネイバーは、エヌビディアとブルックフィールドから最大100億ドルAIインフラ投資・金融支援計画を公表した。
  • ネイバーは世宗データセンターに約10万基のGPUを収容する200MW級AIファクトリーを構築し、長期的には1GW規模まで拡張して、国内外の政府・企業・AIスタートアップに計算資源とクラウドを提供する計画だ。
  • 業界では、今回の協業がネイバーにとってソブリンAI市場を狙い、「AIを活用するプラットフォーム企業」からAIを生産する工場を構築・運営する企業へ事業領域を広げる契機になり得るとみている。

期間別予測トレンドレポート

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李海珍ネイバー取締役会議長が7月5日、ソウル市麻浦区の弘大近くの飲食店で、ジェンスン・フアンエヌビディア最高経営責任者(CEO)とのサムギョプサルとソメクの会食の際、ネイバーペイのフェイスサインで決済している。写真:ネイバー
李海珍ネイバー取締役会議長が7月5日、ソウル市麻浦区の弘大近くの飲食店で、ジェンスン・フアンエヌビディア最高経営責任者(CEO)とのサムギョプサルとソメクの会食の際、ネイバーペイのフェイスサインで決済している。写真:ネイバー

ネイバー(Naver)がエヌビディア(Nvidia)とブルックフィールド(Brookfield)から最大100億ドルの投資・金融支援を取り付けた。世宗データセンターに約10万基の画像処理半導体(GPU)を収容できる200メガワット(MW)級の「AIファクトリー」を構築する。長期的には1ギガワット(GW)まで拡張する計画で、国家単位の「ソブリンAI」市場の先行獲得を狙う。

ネイバー、エヌビディア、ブルックフィールドの3社は7月24日、米サンフランシスコで開いたAIサミットで、最大100億ドルのAIインフラ投資・金融支援計画を公表した。エヌビディアはネイバーに10億ドルを戦略出資する予定だ。ブルックフィールドは最大90億ドルを支援するため、拘束力のない基本合意書(LOI)を締結した。ネイバーも事業に必要な残る資金を自ら投じる。

もっとも、エヌビディアの投資は、ネイバーが別途少なくとも90億ドルの確定資金を確保することなどが前提となる。ブルックフィールドの支援も最終契約ではなく、なお拘束力のない合意段階にとどまる。

ネイバーの李海珍(イ・ヘジン)取締役会議長は「ネイバーが抱えてきた課題は、過去30年間に蓄積した知識と運営ノウハウを大規模に拡張することだった」と述べた。さらに「両社の資本だけでなく、グローバルブランドとネットワークは、ネイバーのノウハウをスケールアップする大きな機会になる」と強調した。

今回の事業の柱は、ネイバーが自社サービス向けに築いてきたデータセンターとAI技術を、外部販売する独立事業へ育てる点にある。これまでネイバーは、検索や電子商取引、コンテンツなど自社サービスを安定運営するため、データセンターを自ら設計し、大規模なサーバーとGPUを管理してきた。今後はこうした経験をもとに、政府や企業、AIスタートアップに計算資源、クラウド、AIモデル開発環境を一体で提供する計画だ。

3社の利害も一致した。ネイバーには、自前のデータセンター設計・運営技術やハイパークローバX、ネイバークラウドの能力を海外市場へ広げるための資本と世界的な営業網が必要だった。エヌビディアはGPU販売にとどまらず、チップ、サーバー、ソフトウエア、データセンターを束ねた「AIファクトリー」の標準を各国に広げようとしている。ブルックフィールドは電力やデータセンターなどのAIインフラを新たな中核投資資産と位置づけ、大型投資先を探している。

ネイバーが運営を担い、エヌビディアが計算技術を提供し、ブルックフィールドが長期資本と電力・インフラ投資の経験を担う構図だ。ブルックフィールドは、データセンターやコンピューティング、半導体製造、専用発電設備を含むAIインフラ分野で約1000億ドルの資産を運用している。韓国でも2014年からインフラ、不動産、エネルギー分野に投資し、約120億ドルの資産を管理している。

初期の構築規模は当初計画の3倍超に膨らんだ。ネイバーは6月、エヌビディアとともに世宗市のハイパースケールデータセンター「閣 世宗」で、55MW規模のエヌビディアDSXベースのAIファクトリーを構築すると発表していた。今回の協業で、2028年までに構築規模を200MWへ引き上げる。エヌビディアによると、約10万基のGPUを運用できる規模だ。次世代プラットフォームの「ベラ・ルービン」と「ブラックウェル」などを導入し、複数の顧客が同時に利用するマルチテナント型AIクラウドとして運営する予定だ。

ネイバーは長期的にAIインフラを1GWまで拡張し、韓国企業や政府だけでなく、米国など世界のAI企業にも計算資源を供給する方針だ。自社AIモデルの開発向け施設にとどまらず、AIモデルの学習と推論、エージェントAIやフィジカルAIサービスの運営を支える大規模生産拠点へ育てる考えだ。

ネイバーが照準を合わせるのは、各国政府や企業がデータとAIシステムを自国の統制下に置こうとするソブリンAI市場だ。世界の巨大テック企業のモデルやクラウドに全面依存せず、各地域の言語、規制、産業データに合ったAIを構築しようとする需要が増えている。このため、データセンター運営からモデル、クラウドまで提供できる事業者の価値が高まっている。ネイバーはすでに欧州と中東でソブリンAI事業を進めている。

李議長は「ネイバーが描くインターネットの世界は、インターネットとAIが一部の集団に支配され、操作される世界ではない」と語った。そのうえで「世界の多様性を守るには、国家や集団、個人ごとに多様なAIが現れ、活動できなければならない」と指摘した。さらに「同じ夢を持つ世界の企業と協力し、多様なAIが共存する世界をつくるため最善を尽くす」と付け加えた。

業界では、今回の連携がネイバーにとって「AIを活用するプラットフォーム企業」から「AIを生産する工場を構築・運営する企業」へ事業領域を広げる転機になるとみている。AI業界関係者は「大規模AIインフラには、技術だけでなく、巨額資本の調達、電力の確保、世界の顧客を獲得する力が同時に求められる」と分析した。さらに「ネイバーが今回の同盟を実際の受注と稼働率の向上につなげれば、韓国のインターネット企業の事業モデルそのものが変わる可能性がある」との見方を示した。

アン・ジョンフン記者 ajh6321@hankyung.com

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