米、60カ国に強制労働関税10〜12.5% トランプ政権が新関税を積み上げ
期間別予測トレンドレポート


米国は韓国を含む60カ国に対し、強制労働で生産された商品の流通を十分に防いでいないことを理由に、10〜12.5%の報復関税の適用を始める。
米通商代表部(USTR)は7月23日、通商法301条に基づき、強制労働で生産された製品の輸入禁止措置を導入していない、もしくは執行が不十分な60の貿易相手に対し、7月24日午前0時1分(米東部時間)から関税を課すと発表した。
USTRは、調査対象国の強制労働禁止措置の履行状況に応じて関税率を分ける。輸入禁止措置をすでに導入している、または相互通商協定(ART)を通じて導入を約束したカナダ、メキシコ、英国など17カ国には10%の関税を課す。欧州連合(EU)と台湾は、合計関税率の上限を10%に設定した。
一方、輸入禁止の仕組みが不十分な中国、ロシア、ベトナムなど残る国々には12.5%の関税を適用する。韓国、日本、スイスは、最恵国(MFN)関税と301条関税を合算した総関税率が12.5%を超えないよう調整する。
今回の措置は、2月に米連邦最高裁が違法と判断した相互関税とフェンタニル関税に代わる関税を整える過程とみることができる。トランプ政権は、最高裁が歯止めをかけた国際緊急経済権限法(IEEPA)に代えて、通商法122条に基づく一律10%のグローバル関税を直ちに打ち出した。ただ、122条に基づくグローバル関税の有効期間は150日にとどまる。期限は7月24日に切れるため、政権が7月23日までに新たな関税措置を導入するとの見方が強かった。

トランプ政権は最終的に、通商法301条を使って国別、産業別の関税を導入する考えだ。ただ、この手続きには時間がかかる。このため追加の時間を確保しようと、301条に一定の名目を与え、実質的にグローバル関税を置き換える戦略を組んだ。強制労働で生産された商品の流通を巡る301条関税は、そのためのいわば「つなぎ関税」に当たる。
今後、供給過剰やデジタル貿易に関する調査内容が加わり、国別協議を経て最終的な関税率が固まれば、合算関税率の上限を定める形で強制労働関税は実効性を失う可能性が高い。
USTRは、米国内で供給できない原材料や、関税を課せば経済全体に大きな混乱を招くおそれがある製品など、471品目超を今回の関税対象から除外すると説明した。除外対象には、特定の動物性製品、種子、木材、半導体製造装置、医薬品原料などが含まれる。
7月23日のUSTR発表には、バングラデシュ、カンボジア、インドネシア、マレーシアの4カ国を対象とする「3年間の時限的関税割当制度(TRQ)」も盛り込まれた。4カ国が強制労働リスクの高い他国産原料の代わりに米国産の綿花や繊維原料を使う場合、特定の衣料品について301条関税を免除する仕組みだ。ジェミソン・グリアUSTR代表は、今回の措置について「現代版の奴隷制である強制労働を世界の供給網から根絶し、米国の労働者を守る公正な競争環境を整えるためのものだ」と強調した。
ワシントン=イ・サンウン特派員 selee@hankyung.com
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