「国民年金は株価下支えの道具ではない」 金成柱理事長が持論
概要
- 金成柱理事長は、国民年金の投資は証市浮揚や株価防衛を目的とするものではないと明らかにした。
- 国民年金は収益性・安定性・公共性などの原則に基づき、国内外の資産への長期分散投資を通じて持続可能な収益を追求すると説明した。
- 2026年はKOSPIの変動性がビットコインを上回り、半導体大型株への偏重と個人投資家の需給が複合的に作用したと伝えた。
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金成柱理事長「高い変動性に一喜一憂しない」

相場の変動が続くなか、国民年金公団に市場での役割を求める声が相次いでいる。これに対し、金成柱・国民年金公団理事長は「国民年金の投資は証市浮揚や株価防衛のためのものではない」とし、「証市の安全弁や増幅器の役割を果たすための投資でもない」と線を引いた。
7月23日の金融投資業界によると、金理事長は自身のソーシャルネットワークサービス(SNS)に「結局また国民年金か?」と題する文章を投稿し、こうした考えを示した。
金理事長は「国民年金は収益性・安定性・公共性など6大原則に基づいて老後資金を運用する機関だ」と説明した。あわせて「国内外の多様な資産に長期分散投資し、持続可能な収益を創出して、その成果を国民に老後年金として返すことが基金運用の本質だ」と強調した。
今回の投稿は、6月30日に国民年金の国内株式リバランシング(資産再配分)猶予が終了した後に出た。足元では国民年金を市場変動の原因や解決策として取り上げる見方が続いており、これに対する自身の見解を直接示した格好だ。国民年金基金運用委員会は猶予終了を前に、2026年の国内株式の目標比率を14.9%から20.8%に引き上げ、戦略的資産配分(SAA)の許容上限も19.9%から26.8%に拡大していた。
金理事長は、国民年金の役割は証市浮揚ではなく、国民の老後に向けた長期収益の創出にあると改めて明確にした。
金理事長は「特に足元のように市場が大きく上下する高変動の局面でも、一喜一憂せず、長期投資家としての時間軸と長期的な視野に立って投資原則を守っている」と述べた。さらに「国民年金は市場の短期的な動きに応じて投資する機関ではなく、国民の老後のために長期収益を追求する年金基金だ」と付け加えた。
今年のKOSPIの変動性は、値動きの荒さで知られる暗号資産ビットコインさえ上回った。ブルームバーグは7月22日、「KOSPIの年初来リターンの変動性は61%と、ビットコインの50%より高い」と報じた。日本の日経平均株価の変動性のほぼ2倍の水準という。
リターンの変動性は、対象期間における日次リターンが日次平均リターンからどの程度乖離したかを示す。こうした急騰急落を受け、韓国取引所は2026年に入って売り・買いサイドカー(プログラム売買の呼び値の一時効力停止)を40回、サーキットブレーカー(20分間の売買停止)を7回発動した。
サムスン電子とSKハイニックスへの指数の偏りも、変動性を押し上げた主因に挙がる。両社は次世代の人工知能(AI)システム向けメモリー半導体の供給で業績が急増し、株価も急騰した。系列企業の上場も重なり、現在はKOSPI時価総額の50%超を両社と関連系列会社が占めていることが影響した。
ブルームバーグは、このためKOSPI連動ファンドは事実上「AI賭け商品」に変質したと分析した。実際、KOSPIが6月末に過去最高値を付けた局面でも、構成銘柄831社のうち650社超はむしろ下落していたという。
ブルームバーグは、韓国では長年にわたり株式市場への関心が高かったが、サムスン電子とSKハイニックスに集中したAIブームがその関心をさらにあおったと指摘した。そのうえで、韓国の個人投資家は収益を求めてリスクを取る傾向が強く、「アリの群れ」のように集団で動く売買パターンを見せると評した。
もっとも、最近の韓国株調整については、汝矣島の証券業界では世界的な国債利回り上昇に加え、KOSPIが2025年から急騰してきたことによる価格面の負担が作用したとの見方が多い。
金融投資業界の関係者は「最近のKOSPIの高い変動性は、AI期待に伴う半導体大型株への集中と個人投資家の需給が重なり、複合的に作用した結果だ」と話した。特定の投資主体の売買だけで説明するのは難しいとも語った。
カン・ギョンジュ 韓経ドットコム記者 qurasoha@hankyung.com
Korea Economic Daily
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