原油90ドル再突破 トランプ氏、英バーナム氏に北海油田開発促す
概要
- 米国とイランの武力衝突激化と ホルムズ海峡の物流混乱 への懸念を受け、ブレント原油 が1バレル 90ドル を再び上回った。
- 世界の 原油供給網の不安 が強まり、原材料価格 全般を押し上げて 世界経済 の負担になるとの見通しが示された。
- トランプ大統領は 北海油田開発 による 原油供給拡大 と、英国の 北海エネルギー開発 拡大の可能性に言及し、英国の 経済苦境 の解消と 豊かな国 への転換を主張した。
期間別予測トレンドレポート


ホルムズ海峡の混乱でブレント2.7%高
トランプ氏、供給増の代替策に北海重視

米国とイランの武力衝突の激化を受け、国際原油価格が急騰している。世界の原油輸送の要衝であるホルムズ海峡の物流混乱が長引くとの懸念から、ブレント原油は約1カ月ぶりに1バレル=90ドルを上回った。
7月19日の英ロンドンICE先物取引所で、午前6時30分時点の国際指標ブレント原油9月物は前営業日比2.7%高の1バレル=90.51ドルを付けた。90ドルを超えたのは6月11日以来となる。同時刻の米国産標準油種WTIの8月物も2.3%高の84.41ドルだった。
米国がイランを空爆したのに続き、イランも中東の米軍基地を報復攻撃し、緊張は再び最高水準に達している。ホルムズ海峡の物流混乱が長期化する可能性が強まり、世界の原油供給網を巡る不安も深まっている。原材料価格全般を押し上げ、世界経済の重荷になる公算が大きい。
こうしたなか、米国は原油供給拡大の打開策として英国の北海油田開発に期待をかける。ドナルド・トランプ米大統領は7月19日、次期英首相に決まった労働党のアンディ・バーナム代表の正式就任を前に、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に「新たな英国首相となるアンディ・バーナムが、莫大な価値を持つ北海油田を全面開放すると表明し、スコットランドのアバディーン市民は通りで踊っている」と投稿した。アバディーンは北海油田開発の中心地だ。
トランプ氏は続けて、北海油田について「良質な原油を供給する世界最大級の資源の一つだ」と強調した。「埋蔵量は数百年にわたって利用でき、未発見の資源も多い」とも訴え、「英国を経済苦境から救い、世界有数の豊かな国にする」と主張した。
次期首相の就任前にもかかわらず、英国が再生可能エネルギーの比重を下げ、北海油田開発に動くとトランプ氏が先回りして印象づけた構図だ。
これまで英国の労働党政権は再生可能エネルギー拡大を重視し、北海での新規の石油・ガス開発を認めてこなかった。トランプ氏はこの方針を公然と批判してきた。バーナム代表も、2024年総選挙で掲げた北海での新規石油生産許可の停止方針を維持する考えを示してきた。
もっとも、英国ではバーナム代表が北海エネルギー開発により柔軟な姿勢を取るとの観測がある。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は、英国政府が既存油田周辺での追加掘削などを通じ、北海でより多くの掘削を認める別の案を示す可能性があると報じた。
イ・ヘイン記者 hey@hankyung.com
Korea Economic Daily
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